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𝙍𝘼𝙄𝙁𝙁(ライフ)

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### 懐かしの駄菓子屋と、消えた夜

夏の夕暮れ、田舎の古い住宅街を歩いていた中学生の翔太は、いつもと違う道を選んだ。学校の帰り、近道だと思った細い路地。そこに、突然一軒の小さな駄菓子屋が現れた。

看板は錆びていて、かすれた文字で「おばあちゃんの駄菓子屋」と読めた。古いガラス戸の向こうから、懐かしい甘い匂いが漂ってくる。ラムネの酸っぱさ、うまい棒のチーズの香り、ヨーグルの甘酸っぱさ……昭和の匂いそのものだった。

翔太は好奇心でドアを開けた。チリン、と小さなベルが鳴る。

「いらっしゃい」

カウンターの奥から、白髪のおばあさんがゆっくり顔を出した。目が細く笑っている。でも、どこか不思議な雰囲気。店内は薄暗く、棚には懐かしい駄菓子がぎっしり並んでいた。うまい棒、モロッコヨーグル、瓶入りラムネ、ビッグカツ、ソースせんべい、ココアシガレット……どれも10円や20円の値札がついている。

「こんな安い店、今どきあるんだ……」

翔太はポケットの小銭を全部出して、うまい棒を5本、ラムネを2本、モロッコヨーグルを1個買った。おばあさんはにこにこしながら紙袋に入れてくれた。

「これ、特別なお菓子だよ。食べると、懐かしい夢が見られるんだよ」

翔太は笑って受け取り、店を出た。路地を抜けるとき、振り返ったら店がなんだかぼんやり霞んで見えた気がした。

家に帰って駄菓子を食べると、味がすごく懐かしかった。小さい頃、近所の駄菓子屋で友達と食べた、あのまんまの味。でも翔太が知ってる近所の駄菓子屋は、もう何年も前に潰れていた。

夜、ベッドに入るとすぐに眠くなり、夢を見た。

幼い自分。友達と駄菓子屋でくじ引きをして、大当たりした日。おばあちゃんが笑って大きな袋のお菓子をくれた。あのおばあちゃんの顔……。

目が覚めて、翔太は飛び起きた。あの店のおばあさん、夢に出てきたおばあさんとそっくりだった。

次の日、学校帰りにまたあの路地に行ってみた。

でも、そこには何もなかった。ただの空き地。古いコンクリートの基礎が少し残っているだけ。

翔太はポケットを探った。昨日買った駄菓子の包み紙が一枚残っていた。そこに、小さな字で書いてある。

「また来てね。いつまでも待ってるよ」

それから翔太は、あの路地を通らなくなった。でも、時々ふと、懐かしい駄菓子の味が恋しくなる。

あの奇妙なお店は、きっと「懐かしさ」そのものが形になったものだったのかもしれない。

(終わり)
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ゆう

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3分ルーム開くね。
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