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塩分

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「生理政策」が示したもの――善意と当事者性のすれ違い

 衆議院選挙を前に、国民民主党がSNS上で展開した、いわゆる「生理政策」が議論を呼んでいる。生理用品の無償配布や月経随伴症への理解促進などを掲げたこの政策は、賛否が大きく割れ、党の意図とは異なる形で注目を集める結果となった。

 生理や月経随伴症が、長らく社会の周縁に追いやられてきた課題であることは否定できない。学業や労働への影響、医療や教育の不足など、政治が向き合うべき論点は確かに存在する。その意味で、こうしたテーマを政策として掲げたこと自体を一概に否定するのは適切ではない。

 しかし今回の反発は、政策の方向性というよりも、「設計」と「伝え方」に集中している。特に生理用品の無償配布については、使用者ごとの体質差や嗜好の違いが大きい現実がある。サイズや形状、素材へのこだわりは切実であり、一律配布が必ずしも支援につながらないという指摘は、生活感覚に根ざしたものだ。

 また、女性の身体に深く関わる政策でありながら、発信の前面に男性党首の写真が用いられたことに違和感を覚えた人も少なくない。ここで問題となっているのは象徴論ではなく、「誰の声を基点に作られた政策なのか」が見えにくかった点だろう。当事者の視点が十分に反映されているのか、あるいはそう見える工夫がなされていたのかが問われている。

 さらに、SNSキャンペーンという形式も、この政策の受け止められ方に影響を与えた。生活や身体に直結する重いテーマが、「いいね」の数で競われる構図に置かれたことで、軽率さや政治的アピールとの距離感を疑問視する声が生まれたのは自然な流れとも言える。

 今回の事例が示しているのは、社会的弱点やジェンダー課題を扱う際には、内容以上に「プロセス」と「語り方」が重要になるという教訓である。善意や問題意識があっても、当事者性への配慮を欠けば、支援は容易に反発へと転じる。

 政治が本当に問われているのは、「何をしてあげるか」ではなく、「誰と一緒に考えるか」だ。議論を呼んだこの政策を、単なる炎上で終わらせるのか、より成熟した制度設計への出発点とするのか。その選択は、今後の各政党の姿勢に委ねられている。
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