醤油の投稿｜ GRAVITY(グラビティ) SNS

「私、やっぱベクトルより積分が好きだわっ。
あと私に足りないもの分かったわっ、オトコだわ、いってきまーす」って、ちょっと。
危うく本当にお茶を吹きかけて娘を見送った朝の私でした。

オトコ…男…何と生々しい響きでしょう。
けれど、高校生の彼女が口にした“オトコ”というのが、“恋愛“のことを言ったのだとわかったので、私はすぐに落ち着きを取り戻しました。

彼女は、つい最近までとても苛ついていました。
例えば、生徒からの人気取りに夢中で上辺だけで物事を話す中身のない教師や、成績や部活道の技術力を他人を引き合いにして優越感に浸っている友人などに対してです。
特に、その人気取りや優越感の道具に自分がされたように感じた時には、彼女は憤怒して、時には、深く傷ついて泣き崩れていたこともありました。

私は、自分にも心当たりのある彼女のそれらの話しを聴いて受け止めてあげることしかできません。彼女は、今、大きく成長するための高いステップに足をかけて必死にもがいているんだなあと思いました。けれど、それを乗り越えていくのは彼女自身。

私が生きてきた経験のなかで出しうる“ヒント”を少しだけ彼女に伝えてもみました。
反面教師という言葉や心の中で軽蔑することの有用性についてなどです。
ある時、彼女は言いました「私にはわかるよ、お母さんの言うことも、けれど、自分は軽蔑に値するそいつらなんかと違うという根拠がない、自分は特別だというものが…」

はいっ待ってました！心の中で私は思いましたが、少し考えて私自身の後悔も踏まえながら、こんな事を伝えました。
「まず、本を読むっていいことだと思う！読書をすると実際の生活の中では出会えない色んな人に出会うし色んな経験ができるよ、まさに特別感」休み時間に本を広げてれば面倒くさい人達近寄らないでしょ？と付け加えると彼女は笑っていました。
「あとね、読書する時間なんてない、面倒だあなんて思っているそこのキミ！もう一つ、いい方法があるんだけどなあ…自分は特別だって思えることがさあ、、」
彼女はしばらく考えていました。途中、何か思い付いたようなハッとした表情を浮かべたのが分かりましたが、気づかない振りをしました。

それから２週間ほど立って、彼女は自分で答えを見つけたようです。どうりで最近、髪やお肌の手入れが入念なはずです。
…素敵な恋愛がキミに届きますように。

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