共感で繋がるSNS
GRAVITY(グラビティ) SNS

投稿

ゴーヤ

ゴーヤ

『なぜあのキャラは死ななければならなかったのか? 名作の「死」の描写で辿るマンガ・アニメ史』
著者:浦澄 彬
ナレーター:デジタルボイス

タイトルだけ見ると、少し刺激的な内容を想像してしまいますが、実際は落ち着いた語り口で、マンガやアニメに描かれてきた「死」というモチーフを通して、戦後から現代までの表現の移り変わりを辿っていく内容でした。
「フランダースの犬」「あしたのジョー」から始まり、「まどか☆マギカ」「進撃の巨人」「鬼滅の刃」、そして京アニ作品に至るまで、幅広い時代の作品が取り上げられていきます。社会背景や時代の空気が変わる中で、作品の中の「死」の描き方もどう変化してきたのかが紹介されています。ただ、著者が一貫した体系として整理していくというよりは、各時代の特徴的な作品を点描のように取り上げ、聴き手がそこから自然と流れを感じ取っていくような構成になっていたと感じました。どの作品も語りすぎず、考えすぎず、ちょうどよい距離感で描かれているのが心地よかったです。

個人的には、京アニ作品に触れた章が特に印象に残りました。ちょうどこの本を聴いたことがきっかけで、『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』を観てみました。これまで京アニ作品にはまったく縁がなく、あの痛ましい事件の前後でも、「そういうアニメがあるんだな」と作品自体は視界の外にあるものでした。今回あらためて作品を観てみて、多くの人に愛される理由が少しわかった気がします。
今は、『響け!ユーフォニアム』も少し観始めたところですが、こちらはまだ序盤なので、この先続けていけるかはわかりません。ただ、いずれにしてもこの本のおかげで、これまでほとんど知らなかった京アニ作品に興味を持つきっかけをもらえました。
GRAVITY
GRAVITY60
話題の投稿をみつける
関連検索ワード

『なぜあのキャラは死ななければならなかったのか? 名作の「死」の描写で辿るマンガ・アニメ史』