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【婚活ワンコとソレ1】
(長文注意)

※これは過去の婚活をまとめた「まる婚活」シリーズの続きになります。過去投稿はフォロー→#まる婚活 からご覧ください※

『遊ぼう!!』
「はぁい!!」

お見合いで出会った恋愛下手な30代の私たち。
年下の彼は、誘えば勢いよく遊びについてくる。
あまりの元気さ、素直さ、そして何となくの雰囲気により【ワンコ君】と勝手なあだ名を心の中で決める私。

「ゲーセン行きたいです!」
『よしよし、行こう!』

この日も映画を見て、ゲーセンでクレーンゲームをして景品をごっそり搔っ攫う。
クレーンゲームでドサドサと落とされる様子は見ていて圧巻であった。

見えない尻尾を振るがごとく、いつもワンコ君は嬉しそうな顔をしていた。
そんなワンコ君の様子に『よしよし』と、私はついて行った。


その日の帰り、彼の車に乗せてもらった。

『いつもありがとう』とお礼を述べる私。
しかし彼の表情は硬かった。

「まるさん」

彼が何かをきり出そうとしているのを横目に、
私は彼の車の中にある置物をなんとなく手に取った。

『どうしたの?』

「あの、俺、」
『?』

手に取った置物をまじまじと見つめる私。
角度を変えて、ゆっくりと回す。


「真剣交際、したいです」


『・・・え?』

思わぬ発言に彼を見る。
彼は私をまっすぐ見つめていた。

『・・・』
「・・・」

無言の間が襲う。

普通なら喜びと共にYESと答えるだろう。
だってそのための婚活なのだから。

しかし私から出た言葉は『まって、ね』であった。


「そ、そうですよね… いきなり言われても困るか…
 考える時間が欲しいですもんね…」

彼は焦りながらも笑顔を取り繕った。


『うん、また改めて返事するね』

私は手に取った置物を元の場所に戻しながら、笑顔を取り繕った。



そしてその日は、返事を保留にしたまま家路につく。

待ち合わせをした場所まで送ってくれる彼。
去っていく彼の車に手を振る私。


やばい。




…やばい。



私はあの置物の感触を思い出していた。

彼の車の中にあった置物。
よくわからないカラフルな、電池で光るけど、陶器っぽい置物。


その、底に、




底に。








新興宗教団体の名前が書いてあった。


※続きはフォロワー限定公開になります※
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コメント

あきにゃ

あきにゃ

6 GRAVITY

それは、貰っただけかもしれないし、 ガッツリ信者かもしれないし、 最近よく聞く2世信者かもしれないし(これは本人の意思に反してという意味で)、 でも、そこに気づいたのなら、 絶対確認しとかなきゃならないですね。 もう、逃げちゃ駄目だ、逃げちゃ駄目だ、逃げちゃ駄目だ・・・[目が開いている]

返信
あおぞら°

あおぞら°

2 GRAVITY

よ…読み応えがありますわ 毎回…

返信
猫山田

猫山田

2 GRAVITY

下手なドラマよりドラマチック…!

返信
こすけどん

こすけどん

1 GRAVITY

ま、マジか(;・∀・)

返信
ワラシ🌴🦦

ワラシ🌴🦦

1 GRAVITY

あぁ…なんで!せっかく!あぁ…

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