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まる
彼は素晴らしい会話のキャッチボールから、私が好きな物・私の興味のある分野へと話が動くように促していく。
やっぱり… この人、慣れてる。
結婚相談所になかなかいないタイプの男。
女との会話に慣れている男だ。
会話に慣れすぎていて逆に『女癖が悪いのでは?』とすら思ってしまう。
お前!
どれだけの女を泣かしてここに来たんだ!
と言いたくなりそうだ。
そして会話が農業へと移っていく。
彼が農家で、私の実家が農家である以上、避けられない話題であった。
…私だって何人も男と会話してきた女だ。
全身全霊の【農家あるある】を話すことで応戦する。
かかってこいよ!
こちとら、これでも接客業経験者じゃ!!
相手を見るなり萎縮したり、闘志満々で会話に応戦したり… 我ながら調子のいい女である。
「ははっ」
彼が笑顔を見せた。
ちょっと達成感。
彼は機嫌を良くしたようだ。
「いやぁ、こんなに話の分かる女性はなかなかいないですよ!」
彼がぽろっとこぼしたその言葉を見逃さなかった。
・・・やっぱり、この人、モテるんだ。
スマートに女性と対応できるコミュニケーション能力。
立ち姿と所作も美しい。
おそらく、沢山の女性たちに申し込みをされてきたに違いない。
「なかなかいない」という言葉の中に、
「なかなかの数の女性と会ってきましたが」というニュアンスが含まれているように感じた。
この男…!!
私と同じ、婚活難民か!!
彼に【同志】とか【同類】のようなシンパシーを感じた。
私は『自分がなぜ結婚できないのか』をなんとなく察している。
そもそものこの文章でわかると思うが…
無意識に『他人の粗探し』『他人をネタにすること』ばかりに走ってしまうのだ。
婚活は実らなければ、
ただただ無意味に思える人生の修行に近い。
私は【相手をネタにしようと思わなければ結婚に一歩近づける】のだろうが、
【相手をネタにしなければ婚活を乗り切るメンタルが保てない】というジレンマに挟まっている。
この人も…多分、何かある。
しかし彼とはほとんど農業トークだけで終わった。
上品な男との会話は腹の内がわからないまま。
『彼に何かがある』と思ったものの、その正体がわからないまま時間が過ぎた。
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