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吉田賢太郎

吉田賢太郎

偽物の空気に、君の指を貸すな
​検索窓に打ち込めば
世界を知ったような気になれる
誰かの欠点を見つけ出せば
自分が賢くなった気がする
​でも、画面の中で戦っているあいつらは
「正解」という名のファンタジーに閉じ込められた
ただの迷子だ。
​重箱の隅をつつくような、どうでもいい指摘
誰かを踏みつけて、自分を大きく見せるマウンティング
そんな「吐き捨てられた言葉」のゴミ山の中に
君が震えるような感動は、ひとつも落ちていない。
​いいか、
本当に信じていいのは
君の目が捉えた光であり
君の肌が感じた風の温度だ。
​ネットの中の「誰かの感想」をなぞるな
検索結果の「数字」に自分を合わせるな。
​リアルは、もっと不器用で
もっと残酷で、もっと美しい。
言葉にできないその「手触り」こそが
君という人間を、本物にしていく。
​指先で画面をなぞるのをやめて
顔を上げろ。
視るべきものは、そこにある。
​今のSNSの空気に窮屈さを感じている若い世代にとって、この視点は「自分を取り戻すための武器」になるはずです。
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GRAVITY16
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