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あお🫧
何度かメッセージのやりとりが続くと、
私は、程よいところで返信をやめる。
彼の時間が、私の生活を侵食しないように。
そして、私の心が、彼に浸食されすぎないように。
そんなふうに、私はいつも、細心の注意を払っている。
“またね”は言わない。
“あなたのことがすき”も言わない。
彼を勘違いさせないため。
そして、自分を勘違いさせないため。
私は“好きだよ”のかわりに「たのしい」「うれしい」「おいしい」「ありがとう」を渡す。
無自覚に、期待を渡してしまわないように。
だから私のバイバイは、
いつも “ありがと、じゃあね” 。
“また”は彼次第。
私たちのデートは、いつも、彼の「会いたい」の一言で決まる。
次が当たり前じゃないから、毎回うれしい。
三年が過ぎた今でも、ちゃんとうれしい。
最近の私たちは、よく笑う。
おなかがすいても、たのしいし、
おなかがいっぱいでも、たのしい。
彼は、私を好きなんだろうか。
私は、彼を好きなんだろうか。
好きだとして、それはどんな“好き”なんだろうか。
会っていないとき、私は彼を思い出さない。
きれいな景色を見ても、彼と見たいとは思わない。
彼が誰と過ごして、どんなふうに笑っているかも、想像しない。
そしてもし、“また”がもう来なかったとしても──
きっと、私は受け入れられる。
でも、
最近この“恋人ではない彼のこと”を書くために、
ふたりのデートを振り返っていたせいか──
今日は、
彼のやさしさが、いつもより沁みた。
特別なことがあったわけじゃない。
疲れたって彼に寄りかかったとき、
背中にまわした手が、そっとなでるように動いた。
「大丈夫?」「お疲れさま」「がんばったね」
そんな言葉が、声に出さずに伝わってくるようだった。
言葉にしない気持ちをたしかめるように、
私たちは、キスをした。
やさしくて、少しだけ切ないキスだった。
「もっと一緒にいたい」
彼のその言葉に、私は聞こえないふりをした。
帰り道、少しだけ泣いた。
わたし日記~徒然帖~
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やりたいのはセーラースターファイターこと星野光なんですけど うさこ出来るレイヤーもいたら捕まえたいよ〜…星うさやろ…私と……………

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あおさんは彼を好きなんだろうか、彼はあおさんを好きなんだろうか、って気持ちなんですね[ほっとする]
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ふたりの時間は、茶道の世界 様式と丁寧な所作に宇宙が広がる 一期一会 次に会う保証がないからこそ、 濃密であたたかい時が流れる 寂しさ予防の恋愛の対極にある、 それは一つの愛そのものだと思う 互いの生活に干渉しないよう注意する愛 現実世界を変えない愛 それはきっとあおさんの克己心に 寄って立っている