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臼井優

臼井優

アイヌ民族とフェアトレード
 → 歴史的な背景と現代的な取り組みの両面で関連しています。
 特に、アイヌ民族の伝統工芸品の公正な取引や、アイヌ文化を尊重したエシカル消費の観点から注目されています。

歴史的な交易と不公正な取引
江戸時代以前、アイヌ民族は本州やサハリン、沿海州などと活発な交易を行っていました。毛皮や海産物といったアイヌの物産と、和人の鉄製品、漆器、米、木綿などが物々交換されていました。

しかし、江戸時代に松前藩が交易を独占するようになると、アイヌ民族は自由な交易ができなくなり、不公正な条件での取引を強いられる状況が生まれました。これは、現代のフェアトレードの原則とは対極にある歴史的経緯です。

現代のフェアトレードとアイヌ文化
現代においては、アイヌ文化の振興と経済的自立を目指し、フェアトレードの考え方に基づいた様々な取り組みが行われています。

アイヌ語の「シサム」: フェアトレード専門店の「シサム工房」は、アイヌ語で「よき隣人」を意味する言葉を屋号に掲げています。
 
 これは、地球上の多様な人々と「よき隣人」として繋がっていくというフェアトレードの精神を象徴しています。

フェアトレード製品: アイヌ文様をデザインに取り入れたフェアトレード認証製品(ホテルオリジナルグッズなど)の開発事例があります。

イベントでの啓発: 札幌市内では「フェアトレードフェスタinさっぽろ」などのイベントが毎年開催されており、アイヌ文化関連団体も出展し、文化の発信とフェアトレードの普及啓発を同時に行っています。

伝統工芸品のブランド化と支援: 公益社団法人北海道アイヌ協会は、アイヌ工芸品の調査や後継者育成、新商品開発を支援しており、現代の消費者ニーズに合ったブランド化を推進することで、経済的な持続可能性を目指しています。
 
 二風谷アイヌクラフトのような若手職人と作る生活用品ブランド「ramgu」の取り組みも、伝統継承と現代経済の両立を図る例です。
 
SDGsとの関連: アイヌ民族の視点から、貧困や環境問題、文化継承といったSDGs(持続可能な開発目標)について考える動きも広がっています。

これらの取り組みは、アイヌ民族が自らの文化を守り、経済的に自立しつつ、公正で持続可能な社会を築いていく上で、フェアトレードやエシカル消費の原則が重要な役割を果たしていることを示しています。
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