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アメジスト

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こんばんは。
読書記録です。

都会の鳥の生態学
カラス、ツバメ、スズメ、水鳥、猛禽の栄枯盛衰
唐沢孝一 著

都会に生きる鳥たちの不思議な関係を知ることができてとても面白い本でした。
例えばカラスはツバメやスズメの雛を捕食します。
ツバメはカラスに対して果敢に立ち向かってモビングします。
その反撃するツバメの鳴き声に反応し、近所で繁殖中のツバメやスズメが集まってきて共同戦線を張ることがあるそうです。
スズメはツバメの巣を横取りすることもある宿敵ですが、共通の敵カラスに立ち向かうのは面白いなと感じました。
ときには、ムクドリ、ハクセキレイ、シジュウカラ、オナガなども集まってくるそうです。
ツバメは自分の巣の近くにカラスが飛来した場合と、やや離れている場合とでは、モビングする本気度が全く違うそうです。自分の巣が襲われるとなると、我が身の危険を顧みず、先頭に立って激しく反撃しますが、離れたところのツバメは、モビング行動には参加するものの危険を伴う行動には出ないそうです。
逆にカラスが小鳥たちを救うこともあるそうです。
ツミやチョウゲンボウなどの小型猛禽類は、スズメやツバメを捕食しますが、カラスは猛禽類をいち早く発見して、集団で攻撃します。カラスによるカラスのための自己防衛なのですが、結果的にカラスの近くにいるスズメやツバメを守っていることになります。
都市環境に多数の鳥類が適応する一方で、適応できなかった鳥類も数多くいました。
住宅地の開発が進む中で、モズやホオジロなどの里山の鳥類が姿を消し、海岸や湖沼の埋め立てにより、セッカやオオヨシキリなどの草原の歌い手が姿を消し、シギやチドリなどの渡り鳥の中継地やガンやカモなどの越冬地が失われました。
都市を生きる鳥と人との関係も、街路樹で集団ねぐらをとるムクドリの騒音や糞害、カワウのコロニーによる森林枯死や漁業被害、カラスやヒヨドリ、スズメによる作物の食害など様々な悩み事があります。
多種多様な鳥類の存在そのものが人類にとってかけがえのない価値を有している一方で、共存の難しさというのもまた知ることができました。
#読書
#読書感想文
#野鳥
#自然
#共生
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コメント

robe

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1 GRAVITY

こんばんは^ ^ とても面白い本を読まれましたね。 投稿を読んだだけで面白いのがわかりましたよ😊 わたしは鳥が好きなので、その関係性や鳥たちの行動にとても興味があります。 解説ありがとうございました^ ^

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アメジスト
アメジスト
こんにちは。 鳥の世界は奥が深いですね。 巣立ったツバメの雛が、他の巣に潜り込んで労働寄生をすることがあるみたいです。 本来給餌を受けるべき雛の餌を奪っているわけだから寄生なんですけど、ツバメの個体群全体から見ると幼鳥の死亡率を低減させているとも考えられ、大きな意味では種の保存のための知恵なのかもしれませんね。
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こんばんは。