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しろくろ
インド旅行の魅力とは何だろう。そう聞かれたら、僕は「異質さとの対話」にあると答えると思う。
もちろん、スパイスの効いた食事は美味しいし、悠久の歴史を感じさせる景色も美しい。でも、それらはあくまでガイドブック的な喜びに過ぎないんだよな。
インドという国が持つ本当の引力は、五感すべてで感じる圧倒的な「異物感」と、それを否応なく取り込まされることによる、旅行者自身の変質にある。
かつて、あるインド人が訪日をした際の驚きについて教えれくれたことを思い出す。
いわく、飲食店で「アレルギーはありますか?」と聞かれて衝撃を受けたらしい。「日本ではアレルギーがこんなにも一般的なのか。インド人にアレルギーなんてないよ」と、彼は笑い飛ばしていた。
アレルギーとは、本来無害なはずの物質に対し、免疫系が過剰に防衛反応を示してしまうエラーのこと。
彼の説はこうだ。インドのように幼少期から多種多様な細菌や雑多な環境因子に晒され続けていると、身体は常に「本物の敵」への対処に追われる。結果として免疫系は強靭になり、アレルギー反応などという誤作動を起こしている暇がなくなるんだ、と。
医学的に正しいかは分からない。単なる認知の問題かもしれない。
でも、「システムは、異物を取り込むことで強靭化する」という彼の語り口には、生物学を超えた、暴力的なまでの説得力を感じてしまった。
翻って僕はどうだ。
清潔で管理された東京で、無菌室のような精神状態で生きていないか。あまりに純化された環境に慣れすぎて、ほんの些細な異物や、自分と異なる他者の振る舞いに過剰反応し、拒絶していないか。
あるいは、執着する必要のない「べき論」を絶対視して、自分の人生の可能性を狭めてないか。
僕が抱えていた生きづらさは、社会のせいではなく、僕自身の「心の免疫不全」なのではないか。
だからこそ、僕はインドへ行くんだと思う。
インドの雑踏に身を投じることは、精神における「異物」をあえて体内に取り込む行為そのものだ。
強烈な異文化の洗礼。理解不能な他者の論理。生理的な嫌悪感すら覚えるカオス。
かつて、それらに揉まれる中で、僕が日本で抱え込んでいた「こうあるべき」という神経質な価値観は、強制的に相対化され、漂白されていった。
こうしてインドという精神の劇薬で心を中和する5とき、僕の免疫システムは「自分と異なるもの」を敵ではなく、単なる「風景」として受け流す図太さを獲得する。
その強靭な受容力は、やがて他者への寛容さへと変わる。
インド旅行がもたらす一番の功徳は、素晴らしい景色を見ることじゃない。
自分自身の心が、異物を受け入れられるほどに逞しく、いい意味で「鈍感」に作り変えられることにあるんじゃないかな。
(この鈍感=適応力という言葉はりむも使っていた!)
そしてこの強化された鈍感力は、自分のコンフォートゾーンからはみ出して新しい挑戦を繰り出してゆくで、最強の武器となることを僕は知っている。
だからやっぱり、インドに行きたい!!!!!!




コメント
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セパゾン
我は人に興味を持つのが苦手だ。だからこそ、趣味とか感性とかそこ繋がりで人間関係を紡いでいきたい。そのためには興味の幅を広げることも大事。躊躇する気持ちはゼロじゃないのが本音だけど、来年はそれを多くする。
そんな年にしたい。まずは目の前の共通項で積極的に対人に挑戦しよう。
辛くなったらすぐ頓服!音楽!これでいこう!

わたあめ
来年こそはかっこいい身体に
#友達募集 #話し相手募集


໒꒱
めちゃかわです毎日つかいます🫶
@ももたろす𓏲𝄢


ななな🐰💖
(うえきの法則って神作品知ってる????)
たけのこ佐藤

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まぁ、馬連一番人気で決着したので自分みたいな買い方ではご縁が無かったということ
安田記念で取り返します!

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これから探していけばいいよ

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あーこ
2試合も見れないとつらいです!

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あいる
ハナクソポイはどんな文化から来ているの?
ハナクソポイは、日本のユーモアや日常生活の一部として生まれた言葉です。この言葉は、特に子供たちの遊びやコミュニケーションの中で使われることが多く、軽いジョークやふざけた表現として親しまれています。
文化的背景:
日本の子供たちは、遊びの中で独自の言葉や表現を作り出すことが多いです。ハナクソポイもその一環で、鼻くそを指で飛ばすという行為を指しており、子供たちの無邪気さや遊び心を反映しています。
ユーモアの要素:
この言葉は、少し下品でありながらも、笑いを誘う要素が強いです。日本の文化では、こうしたユーモアが親しまれており、特に子供同士のコミュニケーションで使われることが多いです。
社会的な影響:
ハナクソポイは、子供たちの間での遊びや会話の中で、友情や絆を深める役割も果たしています。こうした言葉を通じて、子供たちはお互いに笑い合い、楽しい時間を共有しています。
このように、ハナクソポイは日本の子供文化やユーモアの一部として、日常生活の中で自然に使われている表現です。

ゆうと
まぁ痛みの感じ方は人によって違いますからね
でした〜
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ノレッ
一部抜粋みたいになり申し訳ないですが、大昔、保育園の給食を作っていたときの話。 その勤めていた保育園では、不思議とアレルギーの子が年長になるにつれて治っていくんです。 一説によると、役員さんの入っている宗教的なアレみたいな噂もありました。 しかし、その真の理由はパートのおばちゃん。 そのパートさんは、アレルギーのある食べ物をほんの少しだけ混ぜていたんです。 「昔はこうやって慣れさせて治してた」 との事。 バレたら大問題なのでこれはフィクションという事にしておきます! 鈍くなる事も偉大[ほっとする]
りむ
👏🏻👏🏻👏🏻 ええ感動……自分がした経験が、この投稿のおかげでさらに昇華した気がする。 無菌室、そうかもーー!!! 無菌室故の悩みだね。 これがインドを愛し何度も訪れた人が為せる、答えか。 しろくろさんが背中を押してくれないと、わたしはインドに行きませんでした。 こんな素敵な経験をくれて、本当にありがとう!!! お返事、いらないッ[ハート][ハート]