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認知行動療法（CBT）
→ストレスや心の悩みの原因となっている
「考え方（認知）」と「行動」のパターンに働きかけ、それらをより柔軟で建設的なものに変えることで、気分を改善し問題解決能力を高める心理療法です。
うつ病、不安障害、強迫症など多くの精神疾患に効果があり、ストレス対処能力の向上や再発防止にも役立ち、医療だけでなく教育やビジネス分野でも応用されています。

認知行動療法の基本
「認知」と「行動」の悪循環を見つける:
出来事 → 考え（認知） → 感情・身体反応・行動が互いに影響し合う悪循環（例：失敗→「自分はダメだ」→落ち込む→行動できない→さらに落ち込む）に気づきます。
「認知」へのアプローチ（認知再構成）:
自動的に浮かぶネガティブな考え（自動思考）を客観的に見つめ直し、その考えが現実とどの程度一致しているか検証します。別の視点やバランスの取れた考え方を見つける練習をします。
「行動」へのアプローチ（行動活性化など）:
気分が落ち込んでいるときに避けていた活動（趣味、運動、人との交流など）を、無理のない範囲で少しずつ増やしていきます。生活リズムを整え、喜びや達成感を得られる活動を取り入れることで、行動の幅を広げます。
「ホームワーク」での実践と振り返り:
面接で学んだ技法を日常生活で実践する「練習課題（宿題）」を行い、次の面接でその結果を振り返り、定着させていきます。

特徴と効果
短期的・構造的:構造化されたプログラムで、短期間で集中的に取り組むことが多いです。
再発予防効果:薬物療法と併用することで、症状の再発を防ぐ効果が高いとされています。
応用範囲の広さ:うつ病、パニック症、社交不安症、強迫症、不眠症、過敏性腸症候群など、多様な精神疾患やストレス問題に応用されています。
主体性の尊重:患者さんが自ら問題解決に取り組む力を養い、「魚を与えるのではなく、魚の釣り方を教える」治療とも言われます。

実施方法
医療機関での個人面接（保険適用の場合、週1回30分以上など回数制限あり）。
集団療法、オンライン、Eラーニング、書籍など多様な形式があります。

認知行動療法は、ストレスにうまく対処し、より軽やかに過ごすための具体的なスキルを身につけるための効果的な心理療法です。