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ヒロ🦻【えんの木】

ヒロ🦻【えんの木】

1.メタ認知療法とマインドフルネス認知療法の復習

🧠 メタ認知療法(MCT:Metacognitive Therapy)

概要

心の問題は「思考そのもの」ではなく、「思考に対する認識(メタ認知)」に起因すると考える療法。

うつ、不安、強迫などの症状は、過剰な反芻(rumnination)や心配(worry)といった思考パターンによって維持されるとされる。

これらの思考パターンを引き起こす「メタ認知的信念(例:心配すれば問題を防げる)」を修正することが目的。

特徴

認知の内容よりも「認知のプロセス」に焦点を当てる。

思考をコントロールする技術(注意の切り替え、思考の距離化など)を訓練する。

比較的短期間で効果が期待できる構造化されたアプローチ。

 

🧘‍♀️ マインドフルネス認知療法(MBCT:Mindfulness-Based Cognitive Therapy)

概要

認知行動療法(CBT)とマインドフルネス瞑想を融合させた療法。

主にうつ病の再発予防を目的として開発されたが、不安障害や慢性痛などにも応用されている。

「今この瞬間」に注意を向け、思考や感情を評価せずに受け入れる姿勢を養う。

特徴

自動的なネガティブ思考に巻き込まれず、距離を取る力を育てる。

呼吸や身体感覚への注意を通じて、自己への気づきを高める。

グループ形式で行われることが多く、8週間のプログラムが一般的。

 

2.ちがいその1.「マインドフルネスアプローチ」

・「マインドフルネス」の想定が異なる

MBCTのマインドフルネス瞑想…メタ認知の適応的・不適応的な側面を理解するためにメタ認知的活動の状態を実際に経験しながら理解(知識化)していく。メタ認知的感覚という非言語的な経験に重点をおいており、言語化による知識として獲得するのが困難なメタ認知的感覚を重視。呼吸瞑想を用いたマインドフルネス・トレーニングでは,経験的に理解することが推奨されており (伊藤, 2018), この過程で得られるものがメタ認知的感覚である。

MCT…マインドフルネスによる経験は知識を確認する目的のために実施される(Wells, 2009)。言語化による知識において獲得できるメタ認知的知識を重視している。マインドフルネスの状態を長期的な経験によって獲得することを必要とはしていない(Wells, 2009)

・予想:注意を向けることができそうだ

・点検:この注意の向け方でいいのか

・評価:注意を適切に向けられている

のプロセスに焦点をあてるために曝露法を適用した行動実験を経験させながら,適応的なモニタリングに関するメタ認知的知識を獲得し ていく「メタ認知的ガイダンス」が実施される。

「思考を伴わない気づき」や 「価値判断を伴わない受容」は難しいし矛盾していると指摘 (Wells, 2009)


3.ちがい2.「メタ認知的コントロール方略」

・メタ認知コントロールとは…

「目標設定」…心配している状態に気づいたら距離をとってみる

「計画」…心配が始まったら,どのように心配から距離をとるか考える

「修正」…もう少し意識的に思考や感情から距離をとろう

で構成される(三宮1996)。

・メタ認知的知識の内容やメタ認知的信念の強さに影響され、メタ認知的知識の内容が思考の持続性や脅威性を強めるような不適切なものだと不安などの症状を高めるよう働く。

そのため,メタ認知的活動に焦点をあてたマインドフルネスのトレーニングを行うために 適切なメタ認知的知識の獲得が必要

 

MCT…メタ認知的知識に重点をおきながら,メタ認知的活動(経験)のトレーニングを通じてその妥当性を検討することで,マインドフルネスの状態を促進する。

MBCT…メタ認知的活動 (経験) をトレーニングすることによって得られるメタ認知的感覚に重点をおきながら,メタ認知的知識を獲得するプロセス

 

4.結論

・どちらにせよ知識と経験は必要であり,最初のうちは感覚であれ知識であれ意識して乗ることが求められ、最重要なことは,「思考は思考である」というメタ認知的知識を理解する こと。

・言語的理解や感覚的理解の能力に合わせた治療法を選択する

例)MBCTは,メタ認知的な機能について「視点」という表現で説明されることが多く,これらを 「評価しない」 や「今ここ」 という条件の下で用いることが定義にもなっているが,こうした状態を経験から理解することに難しさを感じる場合は, MCTのように具体的な知識として説明することで,治療導入がスムーズになる可能性がある

逆に,「理解はしているけど,思考や感情とメタ的に関われない」 という場合には, MCBTのように経験的な理解を目的としたトレーニングがよいかもしれない。

【参考文献】

今井(2021)メタ認知療法からみたマインドフルネス,心理学評論 Vol. 64, No. 4

【ベストコメント】
平和学という学問でエクスポージャーという言葉を使いました。
エクスポージャーは今までの自分を投げ捨てて、新しい場所へ行って何を感じるかの、現地実習のことを指します。
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コメント

かつみ

かつみ

1 GRAVITY

この認知行動療法 とメタ認知の違い そんなに 無いだろうと思ってたら 全然違いました 頭の切り替えに そーとー訓練が要りました

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ヒロ🦻【えんの木】

ヒロ🦻【えんの木】 投稿者

0 GRAVITY

はい、メタ認知療法の基礎理論がかなり難しいです。

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1.メタ認知療法とマインドフルネス認知療法の復習