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マサヤス 龍之介
☆『スイングジャズの花形ボーカリスト.21』
ハリージェイムスの専属になったヘレンフォレストとハリーの仲は程なく、誰の目で見てもそれが恋仲であることは周知の事実となる。二人の関係は実際にそうだったし、ハリーはやがて彼女に婚約指輪まで渡すほどの関係にまで発展していた。ハリーは彼女を楽団に迎入れる際には、彼女の為にヴォーカルがちゃんと映える様な編曲を施した。それまでベニーグッドマンやアーティーショーのバンドではそんな破格の扱いをされたことも無かったから尚のことヘレンはハリーを恋慕うようになる。ハリーの配慮の行き届いた編曲はヘレンにとって大変唄い易く且つ、聴いているリスナーにとってもたまさかの幸福感を与えた。送り手と受け手が共にWin-Winの相対性となったのは云うまでもなく、アメリカン音楽史、いや、世界的音楽史を俯瞰してもこのスイングエラに於けるハリージェイムズ楽団の音楽こそ最も幸福の純度が濃い時期と私は見ている。更に客観的に捉えれば、それまでそうした甘いバラードを得意としていたトミードーシーの楽団は"女泣かせのトミー"と云われる程の甘さでリスナーを惹きつけていた。しかし、dsのバディリッチを雇いフランクシナトラを引き抜き、更にパイドパイパーズと云うジョースタッフォードがメンバーだった男女混合コーラスを売りにする様になったトミーはややジャズマティックに路線変更してゆく。勿論スローバラードはシナトラの持分であり、パイドパイパーズのコーラスを添えた極上のラブソングもそれなりにあったが、その役割は後発のハリージェイムズ楽団の方へと移譲してゆく。ビルボードがチャート式ランキングを大々的に宣伝してゆくと、全ての決定権はボビーソクサーやヤンキーな若者達がヘビーユーザーとなっていった。そんな時代の過渡期に売れたハリージェイムズ楽団のレコードを少し拾ってみよう。女性ヴォーカルからは少し逸れるが、ヘレンフォレストの活躍期とほぼ同時並行だから良かろう。ハリージェイムズ楽団の売りは文句無しにリーダー兼プロデューサーのハリージェイムズの正に"張り"とその切れ味鋭いtpフレーズにある。そのシャープなtpを生かしたブラスセクションと大胆にも編曲に取り入れたストリングスの甘さを小気味よくチェイスさせたスピード感が信条である。それは1942年2月24日録音の♫Truwpet Blues and Cantabile で堪能することが出来る。その前月1月24日録音の♫By The
Sleepy Lagoon は出色の出来でこれはビルボードランクで見事に1位を記録した。和訳すると眠れる静かな入江 となる。リゾーティアスで幻想的なアレンジが施されそれは夢見る楽園を安易に想像させた。この頃第二次世界大戦が始まって数年、日本などの枢軸国と戦闘状態に入っていたアメリカ国民たちの束の間の現実逃避にはもってこいのレコードだったのだろう。
又、季節はぶっ飛んで7月22日録音の♫Cherry
はストリングスとブラスセクションが交互に織りなすミディアムスロウなナンバーで、ハリーのtpソロが最高にイカした楽曲で、魅力に富んだメロウでハイブロウな逸品✨✨。
そして、季節が又戻って6月5日に録音された
♫I Cried For You 君に泣く😭 はヘレンフォレストの泣き節に呼応するかの様なトロンボーンミュートやサックスセクションのオブリガードが哀しくも愛らしく響く魅惑のメロディ🎼でOPのハリーのソロに着いてくるブラスセクション&ストリングスが美しい🤩ハリージェイムズ楽団のヘレンフォレスト効果が上がる一曲となっている。この曲は当時のハリウッド映画でもバンドが丸々演奏するシーンが挟まれた。タイトルも思い出せないがレコードのバージョンとは明らかに違うし、テクニカルカラーだが、旬な頃の楽団とヘレンフォレストが登場するレアな映像なので、是非ご高覧頂きたい。
次回は更にヘレンフォレストのハリージェイムズ楽団ナンバーを深読みする。
続



I Cried for You (feat. Helen Forrest)
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