サマンタ・シュウェブリン『七つのからっぽな家』を読んだ。どの短篇のどの人物にも、何かが欠落したような違和を感じ、そこに居心地の悪さを覚えるのだけれど、考えてみれば何も欠けていない人間などいるのだろうか。むしろ僕らは誰しも、欠落の空隙を有しているのではないか。そんなことを考えた。