伝説のアメリカ古典映画『ボー・ジェスト』の魅力を探る

シャシンの残照　　♯ 243

#アメリカ古典映画

☆『ボー・ジェスト』／　パラマウント(米)作品
Beau Geste

1927年昭和2年封切　原作：パーシヴァルクリストファーレン　監督：ハーバートブレノン　脚本：ポールショフィールド　撮影：J・ロイハント
出演：メリーブライアン　ロナルドコールマン　ニールハミルトン　ノアベアリー

※ 灼熱のアフリカ砂漠が舞台。外人部隊が活躍する所だから、フランス領なのだろう。アラビヤ土民軍の襲撃を受けたサンデルヌウフ砦に救援に駆け付けた外人部隊は、そこで不思議な事件に遭遇。偵察に出たラッパ手が失踪、軍曹と兵曹の死体が一瞬にして消えた。そして部隊が撤収するとその直後に、砦は炎上したのである。話は20年前に遡る。ブランドン夫人は、夫が遠く中国へ行っている間、姪のイゾベル(ブライアン)と、亡姉の遺児三人を手許で養育、苦労していた。三兄弟は上からボー(コールマン)、ディグビー(ハミルトン)、ジョン、彼らは三人は、兄弟の内誰が死んでもバイキング式の火葬を出すことを約束していた。男らしく生き、男らしく散る、それが彼らの希望であり夢でもあった。叔母ブランドン夫人は生活に困窮、密かに家宝の青玉を売り、代わりに贋作を手許に置いていた。ところが恰度そのタイミングで中国にいた夫から、青玉を売ってそのお金を送るように命じてきた。叔母の苦境を知ったボーは、贋の青玉を盗み出してアフリカへ渡り、外人部隊に身を寄せたのである。それが長男の叔母への恩返しのつもりだった。そしてディグビーとジョンも兄の後を追って部隊に合流。しかし、この部隊には悪玉軍曹(ベアリー)がおり、三兄弟が宝石泥棒で有ることを知り、ボーとジョンを部下に従えて砦へと赴く。やがてアラビヤ土民軍が襲ってきた。自軍の兵士は次々に倒れ、ボーも死ぬ。生き残ったジョンは、兄の死体から青玉盗んだ軍曹に全身の怒りをぶつけて、彼を殺して砂漠に姿を消した。偵察にきたラッパ手の弟ディグビーは、ボーの屍体をバイキング式の火葬で荼毘に付して生前の約束を果たした。砦はみるみる内に炎に包まれ、砂漠の涯に消えてゆく。やがて帰国したジョンの口から、ブランドン夫人は初めて、ボーが彼女の苦境を救う為に敢えて宝石泥棒の汚名をきたことを知った。そしてジョンは従妹のイソベルと結婚したのだった。

シャシンの残照 ♯ 243

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