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ゆぅ

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【臨床家が解説する看護師国試の解き方解説】=老年看護事例=

【状況設定問題】第114回看護師国家試験

Aさん(73歳、女性)は1人で暮らしており、脳梗塞(cerebral infarction)で入院した。Aさんは左半身に麻痺があり、認知機能障害はない。4点杖を使用して歩行が可能となり、住宅改修をして自宅に退院した。退院後は、降圧薬と抗血栓薬が処方され、服薬管理と健康管理の目的で訪問看護を週1回、調理と買い物代行の目的で訪問介護を週1回利用している。Aさんは「昨日、退院して初めて1人で買い物に行ったら転びそうになって、横にいた人に支えてもらったんです」と訪問看護師に話した。

<問題1>収集すべき情報は?

このとき、訪問看護師が転倒予防のために収集する情報として最も適切なのはどれか。

1. 服薬の状況
2. 食事の摂取量
3. 右上下肢の筋力
4. 他者との交流の頻度

<問題2>このときの訪問看護師のAさんへの助言で最も適切なのはどれか。

退院から2か月後、Aさんは杖歩行が安定し、時間をかけて調理や買い物を自分で行うようになった。看護師が訪問したとき、Aさんから「最近トイレに間に合わずに尿が漏れてしまうことがあるんです。恥ずかしいので排泄だけは人の世話になりたくないんです。良い方法があれば教えてください」と相談された。

1. 「パンツ型オムツを使ってみましょう」
2. 「ポータブルトイレを使ってみましょう」
3. 「夕食後は水分を摂り過ぎないようにしましょう」
4. 「ご自分の排尿間隔に合わせてトイレに行きましょう」

<問題3>訪問看護師の対応で最も適切なのはどれか。

退院から3か月後、Aさんはテレビを見て過ごす時間が多くなった。「買い物や調理が面倒になって、同じものばかり作っています」と言い「退院したころは毎日排便があったのに、最近便秘気味ですっきりしないんです」と訴えた。

1. 食事内容を見直す。
2. 腹部の温罨法を勧める。
3. 市販の浣腸液の使用を勧める。
4. 主治医に緩下薬の処方を相談する。

【答え】

問題1 3、問題2 4、問題3 1

【解説のポイント】

老年看護に関する問題になります。問題文で重要なポイントをピックアップしつつ、患者の状態や課題についてイメージしていきましょう。

脳梗塞で左半身麻痺となった1人暮らしの女性、認知機能障害はない
→生活をしていく上で、支援が必要ではないか。生活上の課題が起きそうだなと想像できます。

利用しているサービスは、訪問看護(週一で薬剤管理・健康管理)、訪問介護(週一で、調理と買い物代行)
→サービスが必要そうな患者は、どんなサービスを利用しているかきちんと押さえておく。

【解説】

問題1

転倒予防で、確認すべき項目に関する項目です。結論から言うとどれも情報収集の項目としては正しいです。正しい中で、最も適切な項目を回答することが重要です。

1. 服薬状況
抗血栓薬や降圧薬を内服しています。もしかしたら、抗血栓薬の飲み忘れで新たな脳梗塞などの障害が生じた可能性も考えられます。そのため、服薬情報も確認する必要があるでしょう。しかし、少し「転倒リスク」のアセスメント項目からする間接的な印象ですね!
2. 食事の摂取量
これも、食事量が低下することで、筋力低下や体力低下が生じる可能性があります。そのため、アセスメント項目としては正しいです。しかし、食事量の低下を見る前に筋力低下や体力低下を見たほうが、直接的に転倒リスクを確認することになるため、これも間違いです。

4.他者との交流の頻度
  他者との交流が多い人(社会的活動)は、少ない人に比べて歩数が増加することが、想像できると思います。研究や自治体報告でも言われていることなので、体力維持にとって重要な項目だと思っています。しかし、「転倒リスク」からすると間接的な項目になります。

問題2

問題文を読んで気になるところはありましたか?私は、「排泄だけは他者の世話になりたくない。」という患者の思いが書かれています。ここ重要なポイントですよね。患者の思いに沿った提案はどれになるでしょうか。

1. オムツを使用し自分で捨てれば良い。と思うかもしれません。しかし、オムツで排泄していると尿意や便意を自覚する機会が減り、状況を悪化させる危険性があります。
2. ポータルトイレの設置は、すぐにトイレに行けるのため良いかもしれません。しかし、誰がポータブルトイレを掃除したり・排泄物の処理をするのでしょうか。また、「排泄については自立したい!」という患者の気持ちには添えていない提案になります。
3. 水分を控えることで、尿意は押さえられる可能性があります。しかし、水分摂取の制限は脱水などのリスクを高めるため、絶対に提案できない内容です。
4. 自立した排泄習慣を維持するために、「排尿間隔に合わせた対応」がとても重要です。尿意を感じてからでは間に合わないため、その前にトイレで排泄できるように支援する方法として正解です。

問題3

これも、回答4つとも便秘に対するケアとしては正解です。問題文を読んでもらうと「最近、便秘気味ですっきりしない。」と書かれています。

こういった問題は、どのタイミングでの相談なのかが、重要になってきます。きっと便秘になり初めて、訪問看護師に相談した場面だと想像できます。

そうすると、回答は「便秘を訴えている患者に対して、まず初めて提案するケアは何か?」、「まず手始めに実施する」ものを選択するようにしましょう!

1. 食事内容を見直す(正解)
そうすると、「最近同じものしか作っていなくて。」という言葉にもあるように、食事内容を見直すことが手始めにできる提案になります。
2. 腹部の温罨法
温めることで排便を促すことはできるかもしれません。しかし、問題文に「食事」に関する項目が出ていることからすると、回答としてはふさわしくないです。
3. 市販の浣腸薬を使用する
そもそも、訪問看護師がついているのに、なぜ市販の浣腸薬なんでしょうか。患者に買いに行け!って提案している?と、目を疑ってしまいます。
4. 主治医に緩下剤の処方を相談する
薬を使う話になるなら、主治医に相談する方が適切な薬剤投与につながる可能性があります。しかし、食事など、他にもできることがあるはず。手始めに実施するものではないです。

※「テレビを見て過ごす時間が増えた」と問題文にあります。もし、食事以外の選択肢で「運動」などの選択肢があれば、これも正解の候補かなと思います。

【ついでに知識補強①】転倒リスクアセスメント

転倒リスクは、身体的要因、精神・認知的要因、環境的要因、行動的要因、薬剤的要因があります。

問題文を読むと「初めて買い物にいってこけそうになった。」と記載されています。自分はできると思い、転倒しそうになった可能性があるため行動的要因があります。また、降圧薬を飲んでいますので、「薬剤的要因」も関わっていた可能性があります。血圧値も評価対象の一つになりそうです。

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