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オジソンクルーソー

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心ばへこそいと大切なれ

「奇跡の不細工」といふ詞を聞きて、人はいかなる姿を思ひ描かむや。人の心には、美しきもの、また醜きものの定(さだ)めありといへども、醜きものの、ことさらに奇跡と称せらるるは、いかなる理(ことわり)ぞと、心に疑ひ生ず。

思ふに、これは生まれつきの面(おもて)いと見苦しきものに、粉をつけ、色を添へて、かろうじて美しきやうに見せなすこと、思ひのほかうまくいきたるを、奇跡と呼ぶなるべし。されば、その業(わざ)はいと骨折り多く、たやすからぬことなり。

されど、われらが生きるこの世は、なすべきことおほよそ定まりて、日々その中に身を置くのみなれば、奇跡を待つといふよりは、ただ現(うつつ)を生きて過ごすにこそあれ。かかる世のありさまを思へば、奇跡といふことば、いと遠きものに覚ゆるなり。

付き人、いと便利なる化粧の品、一つにしていろいろ用ゆるものを持ち来たりけり。

現代語訳

『奇跡の不細工』という言葉を聞いたら、どんな風貌を想像するのだろうか。私たちの美意識の中で、美しいもの、醜いものはあるが、奇跡的に醜いものが現れるということはいったいどういうことなのだろうかと疑問を持っていると、不細工な顔に化粧をして、美しく見せることが、奇跡的に成功したという意味だという。何とも労力の必要なことですね。わたしたちの時代は、たいていすることは決まっているので、奇跡というよりは、現実と生きているのです。

付き人がオールインワン化粧品というものを持ってきました。
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