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シン

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廣松「物の見えている位置、例えば、今、野球をネット裏で観戦している場合、投手の見えている位置、まさにあの位置に投手が実在するように覚知されます。それは捕手よりむこうで、二塁よりこっち、一塁手からいえば右前方、三塁手からいえば左前方のまさにあの位置です。」
ワイ(なるほど[穏やか])
廣松「見たところ『本塁-二塁』間の中央よりも投手はかなり後方に見え、投手の位置はむしろ『本塁-中堅手』間の中点近くに見えます。」
ワイ(なるほど、知覚的に投手は、本塁から二塁までの中点よりも遠くに、むしろ中堅手寄りに見えるんやな[穏やか])
廣松「そのさい、私どもは、もし人が物差で測るとすれば、投手の位置は「本塁-二塁」のほぼ中央であり、「本塁-中堅手」の中点よりはるかに手前であること、このことを承知しております。見える距離は遠方になるほど寸づまりになっていることを十分承知しております。」
ワイ(なるほど、物理的に投手は、本塁から二塁までの中点の辺りに、本塁から中堅手の中点よりもずっと近くにいるんやなぁ。投手は見えている位置よりも二塁手寄り=近くにいるってことやな!)
廣松「では、私どもは日常『投手はあの見えている位置には実在しないのだ、彼の実在する場所は見えているあの位置よりもはるかに後方だ。』などと意識するでしょうか?」
ワイ「なんでこれまで『投手は見えている位置よりも近くにいる!』って話をしてたのに、はるかに後方なんてことになっとるんや⋯[目が回る]」
(廣松渉『新哲学入門』、岩波書店、1988年。)
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廣松「物の見えている位置、例えば、今、野球をネット裏で観戦している場合、投手の見えている位置、まさにあの位置に投手が実在するように覚知されます。それは捕手よりむこうで、二塁よりこっち、一塁手からいえば右前方、三塁手からいえば左前方のまさにあの位置です。」