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まこと🩵🩷⭐️
何の気なしに、ほんとうにただの思いつきで、ピアノを弾くときにルームを開いてみた。誰かに聴かせるつもりがあったわけでもなく、上手に弾こうという気負いもなく、ただ「開いてみるか」くらいの軽さだった。
ところが、これが思いのほかよかった。誰が聴いているのかもわからない、数字だけが静かに増えたり減ったりするあの感じ。見られているような、見られていないような、でもたしかに“誰かの気配”だけはある。あの、ほどよい緊張感。自分だけの部屋でピアノに向かうのとは、音の重さがまるで違う。
それからというもの、気がつけば数ヶ月。習慣というやつは、わざわざ「よし、習慣にしよう」と決意しなくても、こうしてぬるりと日常に侵入してくるらしい。夜、ピアノの前に座る。まずルームを開く。それから鍵盤に手を置く。もはやこの順番が入れ替わることはほとんどない。
逆に、たまにルームを開かずに弾いてみると、これがもう、露骨にダラける。テンポは揺れるし、ミスは流すし、集中はすぐ雲散霧消する。「まあいいか」「今日はこのくらいで」という言葉が、いつもより三割増しで脳内に湧いてくる。音は出ているのに、気持ちはどこか別の場所にある。刺激が足りない。張り合いがない。自分の中の何かが、露骨に観客を欲しがっている。
そこでふと、まったく関係ないはずの連想がつながる。
ああ、パチンコがやめられなくなるって、こういう構造なのかもしれない、と。
レバーを引く。光る。音が鳴る。当たるかもしれない、外れるかもしれない。結果がどう転ぶかは運任せなのに、その「わからなさ」自体がご褒美になって、脳が気持ちよくなってしまう。自分の意思でやっているつもりが、いつのまにか「仕組み」に遊ばされている、あの感じ。
ルームを開く。誰かが来るかもしれない。来ないかもしれない。拍手が飛ぶかもしれない。無風かもしれない。でも、その不確定さが、次の一音をやけに生き生きさせる。
……あれ、これ、パチンコと構造が似てないか?
ピアノとギャンブル。高尚と俗。芸術と依存。ぜんぜん別物のようで、脳の奥で起きていることは案外似たような化学反応なのかもしれない、なんてことを、妙に冷静に考え出してしまう。報酬系だのドーパミンだの、そういう言葉まで頭に浮かんで、ちょっとだけインテリぶってみたりもする。
しかし次の瞬間、
「……あれ? 俺、いま何の話してたんだっけ」
と、我に返る。
ピアノを弾いていたはずが、いつのまにかパチンコと脳科学と人生論の交差点に立っている。鍵盤の上には指が置かれたまま、音は止まり、ルームは開いたまま、誰かが静かに入ってきては、また黙って去っていく。
結局、今日も私は、よくわからない理屈に納得したような、していないような顔で、もう一度ルームを開き、もう一度鍵盤に向かう。
やっぱり少しだけ緊張して、やっぱり少しだけ楽しくなって、そしてまた思う。
「ああ、こうして人は、やめられないものを一つずつ増やしていくんだな」と。
……あれ? やっぱり何の話だっけ。
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シリクサはどこで使われるの?
シリクサは主に以下のような場所で使われます。
工業用途: シリクサは、特に電子機器や半導体の製造において重要な役割を果たします。高い耐熱性と絶縁性を持つため、これらの分野で広く利用されています。
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化粧品: 一部の化粧品やスキンケア製品にも含まれており、滑らかなテクスチャーを提供するために使われます。
食品業界: 食品添加物としても利用され、特に粉末状の製品で流動性を向上させるために使われることがあります。
シリクサはその特性から多岐にわたる分野で活用されており、私たちの生活に密接に関わっています。

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荷物を増やしたくなかったので匂わせの袋はないです

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今日は七夕すね
織姫と彦星とやらも一緒にしてしまえばいいのに
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