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匿名

匿名

え、ダメですよ。
え、だめなの。
当たり前じゃないですか。
じゃあ、今日だけは外してくれる?
運ばれてきたドリンクに、透が佳穂から差し出された指輪を入れようとしていた。

えー、でもなぁ。
じゃあ、返さない。
分かりましたよ。
そんなんで気持ちが変わるものなんですかね。
変わるものなの。
そう言って、透は握っていた指輪を佳穂に返した。

透も、そんなことをしてみても、現実は1ミリも変わらないことは分かっていた。
でも、今日だけは、いや、2人でいる今だけは、視界の中からその光るものを消し去りたかった。
当然、佳穂もそのことは分かっていて、透に付き合ってくれたのだ。

今日もご馳走様でした。
その後、2人は好きなアーティストや家族の事、同期の近況などを話しながら金曜の夜を過ごした。
まぁ、入ったばっかは奢られるのも仕事のうちだから。
そう言って、お会計を済ませた2人は店を後にした。

最寄りの駅までは歩いて10分もかからない距離だった。佳穂の自宅までは、こないだ飲んだ駅よりもひと駅分近くなる。その分、透の自宅からは遠くなるのだが。
車通りも多い道から逸れて、街灯の少ない路地に入る。
駅までは300メートルの距離だった。#魔法のアイランド #私小説 #ただの思い出 #牛角 #最寄り駅
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え、ダメですよ。