投稿

#朗読会るぴなす💠
#暦の話
「此世をば我が世とぞ思ふ望月の
欠けたることもなしと思へば」
藤原道長が詠んだことで
有名な一句だが
やたら傲慢に見えるのとは裏腹に
彼の人生は不遇の連続だ
そもそも道長の父は
娘が皇室入りして天皇を生むまで
天下をとれる地位にない
そして道長は五男なので
父の権勢は長兄・道隆とその息子にある
家督において彼は風下にいた
そんな彼が権力を得たのは
兄達が病没したからだ
長男の道隆は内大臣の座にまで上り詰めるが
43歳で急死
次男・道綱は妾妻腹であったため
三男・道兼が跡を継ぐが
彼も関白となった数日後に病没
四男・道義は評判が悪かったため
対立候補とはならなかったようで
天皇の母・道長の姉にあたる詮子が
口添えしてようやく道長は右大臣に昇る
こんな棚から牡丹餅のような形で
権力を得たのだ
道長はその後
権勢を強固とするため
摂関政治の上等策として
娘たちを次々と入内させ
皇室の外戚としての地位を確立した
まず長女・彰子を一条天皇に嫁がせ
次女・妍子を三条天皇
三女・威子を後一条天皇の中宮として
皇后・皇太后・太皇太后の
三后を全て独占した
冒頭の句はこのときの道長が
三女・威子の立后を祝う席で
詠んだものだ
この句は確かに一見傲慢に見えるだろう
だが別の見方をすると違う色合いを見せる
平安和歌の文脈で「我が世」と言うとき
そこには悔いなき我が生涯、という
ニュアンスがあり
「我が支配下の世」という用例は
見当たらないそうだ
従ってこの句を解釈するときは
「私はこの夜の世に満足を覚える」
とするのが自然らしい
またこの句が詠まれた10月16日は
十六夜の月であるため満月ではない
よってこのとき道長が言及していたのは
満月の事ではない可能性がある
むしろこの月は后の暗喩と解釈できる
三女の立后で三后すべてが
藤原の血族で満たされた事を
“望月”と表現したのだとすれば
欠けたることもなしとするのも納得だ
酒宴の場で盃が三周した事も
この説を補強する
つまり彼は
娘達の達成した三冠を祝ったに過ぎない
織田信長ですら“人間五十年”と述べた
道長が諸行無常を知らぬはずはないのだ
許せ道長
我々は成功者に対し
曇った目で見る癖があったかもしれない
すまなかった道長
よかったな道長
おめでとう道長

霞始靆
コメント
話題の投稿をみつける

エミリ
#拳王チャンネル

カズマ

むんく
バット変えたらだいぶ感覚って変わるわもんなの?? #lovefighters

かける

たかし
いい加減にこれを機に調子上げてくれよ?

ラミた

かもめ

はせせ5

よう🕊️*
今月皆勤賞のリスナーさんにはXXプレゼント!
とかやりたい主用…ってこと?

かぞえうた

💆♂
もっとみる 
関連検索ワード


#朗読会るぴなす💠 投稿者
※追記 ちなみにこの藤原道長は 日本史で確認できる限り 最初の糖尿病患者である 死因は糖尿病による免疫不全からくる 敗血症そして多臓器不全だ 享年62歳である なにやってんだ、道長
彼方@休眠中
日本史とか教科書に出てくるようなことはとにかく覚えやすく、時短で次の時代へと進めるよう、先生の解釈で勝手な思い込みで話されることもよくありますよね そのおかげでテストで点数は取れても、誤った知識や背景がめちゃくちゃだったりすることもあります 本当のことを知った方がその先人たちの情緒だとかそういったものに触れられていいんだろうなと思いつつ、 違うものを知ってるからそう思えるところもあるのかななんて、思ったり、、、
❃シエル❃
大河も楽しみに拝見しています😌
nachi❁.*·̩͙
なるほど、、、[ほっとする]そういう見方もできるよぁ~と🤔🤔✨️読んでいた所、、、最後の3行で吹いてしまいました[泣き笑い]不覚っ‼️