共感で繋がるSNS
GRAVITY(グラビティ) SNS

投稿

わんわん

わんわん

連載小説です。1話からどうぞ。
ーーーーーーーーーーーー

『待てコラ』

第五話

「おう! また映画撮るけぇ、手伝えや!」

少し風がぬるくなってきた頃、広島ヤンキーの先輩が言った。

「……え!? またですか!?」

しかし、日頃から先輩に面倒をみてもらっている俺は断ることができず、またもや主役として参加する事になった。

……結論から言うと、この作品は前作よりもあらゆる面がバージョンアップされていた。
例えば、出演者の数。
前作は、俺と和歌山ヤンキーの2人だけだった。
しかし今作はなんと、22人も出演するのだ。


撮影がなんとか終わり、広島ヤンキーの編集タイムに入った。
しかし、前作と違い、なかなか映写室に呼ばれない。

広島ヤンキーは編集に1ヶ月の時間を費やし、満を持して、映画関係者を大学の映写室へ呼び出した。

「よう来たのう!
 やっと完成したけん、見てってくれや」

今作は出演者が多かったので、映写室には大勢の学生がひしめいていた。
その中には、どこから噂を聞きつけたのか、知らない生徒も大勢いた。

薄暗い映写室のスクリーンにタイトルが浮かび上がる。

『待てコラ2』

……うん。そうですよね。
俺、今回もさんざん走り回ったもんね。

映画がスタートした。

道をとぼとぼと歩く俺。
前方に、道をふさぐように男が腕を組んで立っている。
カメラが、その男を足元から舐めるように上がり、顔がアップになる。

和歌山ヤンキーだ。
和歌山ヤンキーは口からつばを飛ばして叫ぶ。

「待てコラーー!!」

俺は振り返ると、急いで逃げ出した。
和歌山ヤンキーが走って追いかけてくる。
2人は走る。
街の中を、大学の構内を、大きな公園を。

街は夕暮れになり、長い影を落としながら、俺は急な坂道を駆け上がった。
和歌山ヤンキーの足がもつれはじめ、2人の距離が伸びていく。

「ま、待てコラ……」

弱々しく言うと、和歌山ヤンキーは地面に片膝をついた。

なんと、今作で俺は、和歌山ヤンキーから逃げ切ることができたのだ。

しかし、画面がゆっくりとブラックアウトしたかと思うと、風に揺れる木が映し出された。
チュンチュン、と鳥の声がする。

画面に文字が映し出された。

「翌日の朝」

#連載小説
#待てコラ
GRAVITY4
GRAVITY17

コメント

リス🐿

リス🐿

1 GRAVITY

翌朝まで続くの!?

返信
わんわん
わんわん
超大作!笑 🐿、台風は大丈夫!?
0 GRAVITY
まひろ

まひろ

1 GRAVITY

までコラ2🤣🤣🤣

返信
わんわん
わんわん
またひどいタイトル!笑
0 GRAVITY
話題の投稿をみつける
関連検索ワード

連載小説です。1話からどうぞ。