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くろ

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『The Marlow Murder Club』
©️Robert Thorogood 高山祥子 訳

イングランド、ロンドン郊外の閑静な街マーロー。
物騒な事件とは無縁だった住民たちの困惑をよそに、立て続けに起こる殺人事件。

一人、また一人と犠牲者が増える中、捜査線上に浮上してくる複数人の容疑者。
そのいずれも殺人の動機がありながらも鉄壁のアリバイを持つことが、捜査官の苦悩を煽る。

そんな中、マーローに住む三人の女性が偶然の引き合わせで事件に関わっていく。

長らく寡婦のジュディス。
ドッグウォーカーのスージー。
司祭の妻ベッティ。

それぞれが振り絞る知恵が、彼女たちを真犯人へと近づけていく。

全くの一般人が殺人事件に関わっていく様子に手に汗を握る。
何度か命拾いと言って差し支えない事態に巻き込まれながらも、パワフルに事件を解決していく三人の女性から目が離せなかった。

「人生で一つ教訓を学んだとしたら、それは、ひとを近づけすぎるべきではないということだった。何もかも自分一人でやったほうが、常に物事はうまくいく」ー本書より抜粋

一際力強いジュディスの矜持は素晴らしい。
自分がコントロールできるのは自分だけであり、他人は思い通りには動かない。

他人に頼るということはコントロール不可能な不確定要素を増やすということ。
大切な物事、重要な決断を迫られた際に、他人を頼るというのは基本的に最終手段であると心得るべきだろう。

ミステリー・サスペンスというよりもエンターテイメントの色が濃い一冊。
前者のジャンルに馴染みの薄い方でも抵抗感少なく読み進められるのではないかと思う。
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