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わんわん
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第3話
玄関の中は、30畳程の広い土間になっていた。
その土間を取り囲むように、様々な物が陳列してある。
まず目を引いたのは二本足で立つ巨大なヒグマの剥製。
その横には遠吠えをしたまま時間を止められた灰色の狼の剥製。武士の鎧。台座に掲げられた日本刀。
極めつけは、巨大な額に納められた毛筆の文字。
『仁義』
……ここは俺の住む世界とは次元が違う場所だ!
肌寒いのに、頭にじわりと汗が吹き出す。
完全にフリーズした俺に、その人はいつもより口を近づけて囁く。
「……今日は誰もいないから。少し私の部屋でお話ししない?」
俺の耳に少し熱を帯びた吐息がかかった。
香水の香りが俺の脳細胞に侵入する。
その人は廊下の先の扉を指さした。
上部にステンドグラスがついた、あまりにも場違いな真っ白い扉。
しかし、横に立つヒグマの感情のない瞳が、俺を正気に戻した。
「ま、まずは熱帯魚を採らせて下さい!」
慌てて周りを見渡すと、土間の片隅に木彫りの装飾の足がついた大きな水槽があった。
そしてその中を、一匹の巨大な魚が優雅に泳いでいた。
……それはまるで赤い鯉のぼりのようだった。
それも普通のものではない。田舎の名家に代々伝わるような、特別なものだ。
その魚がアロワナであることは俺にも分かった。店でもアロワナは飼っているからだ。
しかし店のそれとは全然違う。
大きな鱗の一つ一つの年輪のような模様が銀色の光を反射し、背びれや尾びれは真っ赤な炎のようだ。
俺はそのアロワナから目が離せないでいた。
「こ、こんなに凄い魚を頂いても……?」
「 うん。もう、世話をしているあの人は、ここへは帰ってこないような気がするの……」
あの人、というのはこの仁義なき家の主の事だろうか?
そう思うとやはり居ても立っても居られない気持ちになった。
俺の気持ちとは裏腹に、その人は後ろから俺のシャツの袖をキュッと握った。
俺はそれに気づかないふりをして水槽に歩み寄って無邪気に聞こえるように言った。
「じゃあ、頑張って採るとしますか!」
#紅血龍と香水
#連載小説

KILLING ME SOFTLY WITH HIS SONG (やさしく歌って)
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