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やぎ

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#ショート小説 #短編小説
「禁煙」

 煙草をやめたきっかけは、白い猫だった。
 ある朝、アパートの階段でその猫が僕の前に座り込み、じっと僕の胸ポケットを見つめた。まるで中身を知っているみたいに。

 そのポケットには、いつも煙草が入っていた。コーヒーと同じくらい、当たり前の存在だった。僕は猫をどかそうとしたが、猫は動かなかった。その代わり、ひどく静かな声で言った。少なくとも僕には、そう聞こえた。

 「それ、もう要らないでしょう」

 猫はそれ以上何も言わず、姿を消した。煙草は残った。でも、火をつける理由が見つからなかった。

 禁煙を始めてから、世界の隙間が目につくようになった。五分の空白、手持ち無沙汰な指、夜の長さ。煙に変換されていた時間が、元の形を取り戻したようだった。

 三日目の夜、夢の中で猫が再び現れた。今度は空き瓶の中から出てきた。瓶のラベルには何も書かれていない。ただ、ふたが外れていた。

 「外に出た力は、もう戻らない」
 猫はそう言って、尻尾を振った。

 一週間後、僕はまだ吸っていない。特別な達成感はない。ただ、世界が少し広くなった気がする。
 煙草は瓶の中の魔法だったのだろう。外に出た今、僕は自分の手で、その後始末をしている。それだけの話だ。
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夫と、いつかは2人目が欲しいね、って話してて
妊活ってよりたまたまだけど、妊娠してて
娘育児しながらのつわりは地獄でしかなかったけど

でもダメだった、んだけど

手術して間もないからか、わかんないけど

2人目が欲しい欲しいって気持ちが今本当に全然ない

毎日毎日、娘が可愛くてたまらなくて
それだけで充分充分満たされてて

もう今の生活で充分でいいんじゃない?とさえ思えてる

前みたいに、少しでも早く早く妊娠したい!!
みたいなのが今全然ない

それより、つわりと授乳と娘のわがままで毎日毎日イライライライラしてたのに
もし妊娠したらまたその生活で
それも精神安定上、耐えられる自信がなくて

もう今がいいってなってる

怖くて聞けないけど
娘を早く断乳して夫は早く2人目欲しいっぽいし

ごめんな、今、本当によくがないんだ

身籠るのもつわりも出産も育児も授乳も
ほぼほぼ女性すぎて、しんどいよ
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