そこから思惟が開かれるところの、その門扉に刻まれた言葉が詩と呼ばれる。詩とは朗読者にとっては始まりであり、詩人にとっては終わりである。詩人はシサクする。詩人は思惟の終端から始める。それゆえ詩人の詩はいつも、辛うじて思惟に返ってきた想念の集遺であり、それは開かれるのを待っている。