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△きいう
けれど暑さが変わるたび、そこに「何か」がある気がしてならなかった。
空気──その存在を僕が確かに「ある」と思えたのは、
見たからではなく、「変化」を通してだった。
風船がなければ気づけなかった時代の人たち。
僕は風船を持っていなかったけれど、暑さという肌感覚を持っていた。
科学は観察から始まるというけれど、きっと「違和感」からも始まる。
そして違和感は、世界と自分の境界線を揺らす問いを生む。
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△きいう 投稿者
このとき、僕の中に「何かを確かめたい」という静かな衝動が生まれた。 それは正解を知りたいというより、「今起きていることの奥にあるしくみ」を見たいという願いだった。 たとえば──なぜ距離があるものが見えるのか? なぜ匂いがふいに届くのか? なぜ触れていないのに冷たいと感じるのか? そういう問いが、次々と湧いてきた。 学校で習った理科の知識よりも、 身の回りの現象の方がずっと鮮烈だった。 教科書に出てくる「例」ではなく、 僕の生活の中にある「なぜ?」が、 僕を知りたい気持ちに駆り立てた。