過去の活動と謎めいた未来への思い

共感で繋がるSNS

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ジョドー

2024/04/29

正解は誰にもわからない。
今でも時々思うことがある。私は2000年の初めから17年の9月まで、メルモというメルマガサイトで活動していた。最初は自分の書いた文章でお金が稼げればと不純な動機だった。しかしメルマガを配信していくうちに、不特定多数の人々が読んでくれているという快感にのめり込み、ほぼほぼ無償で幾つものメルマガ配信を行っていた。

コスパという観点から見れば、これほど効率の悪い話はない。もしもそのうちの一部でも商業化していたら、あるいはその労力の一割か二割でも小説の執筆に注いでいたなら別の未来を描けていたかもしれない。

事実初期の頃は、小説の執筆と並行してメルマガを配信できていた。しかし、無料でメルマガを配信できるという魔力は何物にも抗し難く、いつの間にかメルマガのためにプライベートを費やす日々となった。

間違いなかった。私にとってメルマガ配信とは最大の遊びそのものだった。結局三十代の初めから四十代の後半をこれに捧げたといっても過言ではない。その間、Yahoo! ブログやmixiにも活動拠点を移したりもしたが、携帯電話で反応を得られるメルマガには敵わなかった。もしもその間結婚していなかったなら、私は確実にメルマガ廃人になっていただろう。

どれだけの人たちと巡り会ったことだろう。現実で友達に恵まれなかった私も、この世界では孤独ではなかった。あるいはそのことが、現実から目を逸らす結果になったのかもしれない。もしも2017年9月にメルモが経営不振で廃業にならなければ、私は夢から醒めないままだったのではないか。

たくさんの時間を吸い取られたという意味では、メルマガ配信はコスパの悪い遊びだったかもしれない。しかし、間違いなくあれは私の貴重な青春時代だった。仮に私がプロの小説家になることが遅れた、あるいはなり損なった事態と他人に誹られても私に後悔はない。あの時代を、私は精一杯生きたのだから。