そうじゃのう。わしは以前、好血の狂剣士と呼ばれて、恐れられていたのじゃ。わしは、魔物退治に出かけては、魔物血で白銀の鎧が真っ赤になるほど、ひたすら剣を振い戦った。それを見ていた者たちが、勝手に名付けたのであろう。ん?なんじゃ?そんな話が聞きたいんじゃないって?あの話をしてくれじゃと?分かった分かったあの話じゃろう。わしが隻眼の龍と一騎打ちで戦った話であろう。あれは、王命じゃった。国で暴れている隻眼の龍を討伐してくれと。あやつは、100mは、ゆうに超える巨体で剣も銃も効かなかった。しかも、あやつは、男も女も子供も見境がなかった。わしは、急いで討伐に向かった。遠くから、地響きと、鈍い音が聞こえている。わしが駆けつけた時には、すでに国の半分以上が瓦礫と化していた。わしは、瓦礫になる前の街並みを思い出して涙した。じゃが一瞬にして現実に引き戻されたのじゃ。隻眼の龍尾がわしめがけて振り下ろされだからじゃ。わしは剣で受け止めたが衝撃で、30mは、吹き飛ばされたのじゃ。龍はすぐさま、空を旋回し再びわしを狙ってきていた。わしはすぐに体勢を立て直したが、隻眼は、豆腐でも食べるかのように瓦礫ごとわしを喰ろうた。わしは、何もできずこのまま終わるのだと、暗闇の中で考えた。だがわしの闘争本能が、このまま終わってたまるかと、剣を握りしめ、あたりを力任せに切り付けた。すると浮遊感の後に、ズドーンと音がし、浮遊感がなくなった。どこかに龍が落ちたのだと確信した。わしは、そこら中刺したり、切り付けたりした。3時間は切り付けていたであろうか、突然、龍の生気を感じなくなったのじゃ。やっとの思いで、腹から出てきた時は、またしても真っ赤に染まっていた。その後、わしは、討伐の成功者として讃えられ、国中がそれはもうお祭り騒ぎじゃたよ。そう話して、わしは血のように赤いワインを飲み干して武勇伝を語った。
ファンの為に沢山サインを書いた翌日の戦いは、いつも腱鞘炎でヤバかったのう。なんかザコ敵ですら修行みたいじゃった。断ればよかったんじゃが、「お守りにする」って言われたら断れないじゃろ。ほら、中指見てみペンダコ。剣を握ってたときのタコはとっくに消えたのに、こっちは消えないんじゃ。いつの時代でもファンは自分を高めてくれるな。じゃがな……その時サインをあげたファンたちは皆死んでもうた……。……もちろん全員寿命でな!ガッハッハ!ワシはエルフなんじゃ。内緒じゃよ🤫サインいるか?