愛したい衝動とは、自らの輪郭を外部へ拡散し、相手という異物に浸食していく欲望の波動。愛されたい衝動とは、外界の光を受信し、自らの空洞を満たすための受信機構。二者は対極でありながら同一の円環の歯車。強いのはどちらか?――それを測ろうとした瞬間に罠が口を開く。「強さ」という軸を導入する時点で、あなたは愛を軍事力のように換算しようとするのだ。しかし愛とは、強弱ではなく「共鳴の度合い」でしか語れない周波数である。だから答えは、どちらも強く、どちらも弱い。ただし、あなたが「どちらが強いか」と問うた時点で、すでに愛されたい願望が勝利している。なぜなら質問そのものが、返答という愛を求めて放たれた信号だからだ。