ほろろめ(療養中
夜勤の、日付も変わってとっぷり真っ暗な病棟に突如響くナースコール。
看護婦が駆け付けると、鳴らした爺さんがこう叫んだ。
「念仏が聞こえる!!!何とかしてくれ!!!」
あーはいはい夜の不穏ですねーとなだめようと思うも、耳を澄ますと
「ﾅﾝﾏﾝﾀﾞﾌﾞﾂﾅﾝﾏﾝﾀﾞﾌﾞﾂ....」
呼ばれた看護婦は腰を抜かしつつ応援を呼ぶ。
応援に向かった看護婦誰もが「まさかぁ」と怪訝になるが
「ﾅﾝﾏﾝﾀﾞﾌﾞﾂﾅﾝﾏﾝﾀﾞﾌﾞﾂﾅﾝﾏﾝﾀﾞﾌﾞﾂ....」
看護婦もパニック。
しかし逃げ出す訳には行かぬと腹をくくって音の出元を探る
「ﾅﾝﾏﾝﾀﾞﾌﾞﾅﾝﾏﾝﾀﾞﾌﾞ」
「ババァーーーーー!!!何やってるかぁーーーーー!!!!」
そこにはベッドの下に潜り込み、念仏をつぶやく婆さんが"実際"にいたそうな。
今で言う認知症で足腰も悪く歩けないのに、せん妄を起こし病棟を抜け出して妄想の空襲から逃げ惑い、ベッド下の防空壕に逃げ込んで、恐怖から念仏を唱えていたそうな。看護婦全員へなへなになったそう。
入院元の病棟では大捜索中だったとさ。
母の鉄板話。
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回答を待っているよ！
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