あさぼらけ 有明の月と見るまでに 吉野の里に 降れる白雪あらし吹くみむろの山のもみぢ葉は 竜田の川の にしきなりけりきりぎりす 鳴くや霜夜のさむしろに ころもかた敷き ひとりかも寝むなぜかずっと覚えてる
夜をこめて 鳥の空音は 謀るとも よに逢坂の 関は許さじ詠み人 清少納言めぐり逢ひて 見しやそれとも わかぬ間に 雲がくれにし 夜半の月かな詠み人 紫式部花の色は うつりにけりな いたづらに わが身世にふる ながめせしまに詠み人 小野小町