小学4年生の8月。夕方、古いため池で2人で釣りをしてる時に水面に気泡が上がってきて、暫くすると、水門の壁沿に中から赤い突起物が上がってきた。観察していると、どんどん上に上がってきて、何か理解した時に、人生で初めて腰が抜ぬけたそれは間違いなく手だった。赤く長い爪に、まっ白くか細い手。へたり込んだまま友達を呼んで、友達もそれを見て叫んだ。どれ程の時間かは分からないが、指を器用に動かしながらゆっくり、でも確かに壁を上がってくる手首程上がって来た時にようやく落ち着いて、持ってきていた網で捕まえてやろうと思いゆっくり網を入れて一気に上に持ち上げた。するとそれはトプンと音を立てて池に消えた。壁には手が這った水の跡だけが残っていました。それから私は5年生で転校して、何年もその友達と会ってなかったが、中学3年の陸上競技大会で再会し、その時の話をした。お互い覚えていて、やはり夢じゃかったと再確認しました。多分あれは河童です。誰も信じてくれませんが、私達2人は確かに見ました。