僕も心のどこかで知っている。異性との関係は、特別かその他か――と。それでも君と過ごした時間にはほろ苦いけれど、確かな喜びがあった。甘くはないけれど、温もりは確かに残る。友情が嘘だとしても心が少し揺れたならそれだけで意味があったのかもしれない。「あり得ない」と言い切るには僕らの物語は、少しばかり長すぎたのさ。