朝の東京駅。 人混みの波をかき分けて進む一人の男がいる。 安田ポーチマン春雄、52歳。 スーツの両ポケットには、合計60本のうまい棒がぎっしり詰まっている。 その中でも納豆味が一番のお気に入りだ。 ズボンのポケットには、板チョコが一枚。 だが、春雄の体温でとけてぐちゃぐちゃに溶けているのが毎日の風物詩だった。