もうすぐ朝だ。 我ながら寝つきの悪さに嫌気が差す。 遠くで車の音がする。寝静まっていた街も、やがては目まぐるしいほどに活発な動きを見せるに違いない。 薄暗い建造物の群れを薄めで見ながら、俺はココアシガレットをお化け煙で燻らし、昇る朝日に挨拶をして寝ようと考えていた。 途端、ビルの隙間から煌めきが滲む。 それはまだ幼いかぐや姫のよう小さく、然しこの世の総てに望まれたかの様に眩く。都会の闇に馴れた俺の夜目を容赦なく突いてくる。 その光の神秘に晒された俺は、思わず自らの視界を遮った。 余りの事に凍りついた身体が天照の威光を全身に浴びて暖まった頃に漸く、意味を持って息を吐き出す。「西日が眩しいぽよ」