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Midnight In a Perfect World

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#供養
報われなかった曲供養 #1
「Wild About That Lady / Jacqueline Humbert」
ミニマルミュージックの潮流をぶち破っている謎の名曲。
冒頭からデヴィッド・ローゼンブームのカプースチンを極限までミニマル化したフレーズが走り、その上からドローン的なサウンドアプローチがかぶさってくる。
前半は、ほとんどコード進行というよりルートほぼ固定+モードの色とテンションだけを少しずつ揺らしていくタイプで、機能和声よりも響きの変化だけで時間が進んでいく。カプースチンっぽい音数と動きだけ削って “核”だけ取り出したリフが鳴りアンビエントなのに変なグルーヴ感。
途中からアシッド感覚の強いジャクリーヌ・ハンバードのソウルボーカルが突然立ち上がり、はじめて“進行感のある”コードが顔を出す。
ループの上に乗っていた音の断片が、少しずつソウル〜ジャズ寄りの解決感をまとい始めて、そのままテンポが変わりながらミュージカル的な展開まで飲み込んでいくプログレッシブな構成。
ミニマル〜ドローンで時間感覚をねじっておいて、ソウルとミュージカルでストーリーを一気に与える流れ。なぜこれが埋もれたままなのか、理解不能なので供養。

Wild About the Lady
