本は水と同様に、軟質のものがあれば硬質のものもある。毒性のものだってあるし、読み物はとっくに飲み物であった。なかでも秀逸だったのは、フランシス・ポンジュが書いた『物の味方』。この詩集には、化学調味料めいた人間味が含まれていない。