異世界に飛ばされたつもり・11日目。来月初頭、果物をモチーフにした歌姫たちの大公演が、初めて王都大劇場でおこなわれるので、記念に専属の事務所を見に行ってきた。まさか、ジパン王国一の大会場で公演する日が来るなんて、1年前の3周年公演の時点では想像していなかった。正直、早くても5周年あたりだろうと思っていたくらい。ここまで頑張って追いかけてきてよかった。
異世界に飛ばされたつもり・10日目。今日は趣味の一環として、闘技場で猛者たちの団体戦を観戦。観客席からは怒号にも似た声援が飛び交い、闘技場全体が一つの生き物のようにうねっていた。前半戦はアクシデントも多く冷や汗をかいたが、応援している『王都大熊騎士団』が勝利できてよかった。
異世界に飛ばされたつもり・9日目。ストレス発散のため、王都からでも行きやすく、初心者でも登りやすい小山の頂を目指した。弾丸だったこともあり、索車という王国の技術を使わせてもらったが、それでも山頂までは30分以上を自力で登らなければならないので、初心者なりに、山頂到着の達成感をしっかりと味わうことができた。山頂に着くと、リュックから携帯用の乾麺と火おこし用のアーティファクト、軽量の鍋を取り出し、お湯を沸かす。景色と澄んだ空気も良いスパイスとなり、これは頂に辿り着いた者だけが味わえる特権だな。
異世界に飛ばされたつもり・8日目。一段と寒さを感じたため、クエスト完了後に、以前から気になっていた麺料理専門店を訪れた。非公認の食評士たちが、いかにも食欲をそそる語りをしていたので期待して口にしたのだが、味付けは思っていたものとは違い、どちらかといえば家庭用乾麺に近い印象だった。銀貨1枚と銅貨3枚という対価を考えると、正直なところ割に合わない。全体的なクオリティの低さに少々落胆したが、食べた分はきっちりと清算しなければならないので、しっかりとギルド併設の訓練場で汗を流した。
異世界に飛ばされたつもり・7日目。今日はギルド併設の訓練場で、筋力・持久力のステータス上昇を目的とした自主訓練を行った。その後、デバフ解除用の蒸気療養に立ち寄り、身体を整える。ところで、王都からおよそ1000km南西に位置する街のソウルフードといわれている、火属性の肉料理を食べてきた。評判ほどの衝撃は感じられず、どうやら地域ごとに味付けの好みというものがあるらしい。とはいえ、おかげで心なしかスタミナは回復した気がする。
異世界に飛ばされたつもり・6日目。今日からしばらく、北方より氷属性の災厄が押し寄せ、王都周辺も例外なく冷え込むとのこと。どうやらこちらの世界では、これを単なる寒波ではなく「氷災」と呼ぶらしい。でも、こんな寒い日には肉まんが特に美味しい。西の都の隣にある商人の街発祥の肉まんを模して作られた、王都・ヒガミヤ名物。食べ応えのあるオーク肉に、しっかりとパンチの効いた味付けで、個人的にはかなり好み。
異世界に飛ばされたつもり・5日目。今日もいつも通りクエストをこなし、帰り道に王国全土で有名な大衆食堂へ寄り道した。ここの売りは「餃子」に似た包み料理なのだが、個人的には「ニラレバ」に似た炒め物がいちばん美味しいと感じている。肉厚ではないぶん臭みが少なく、味付けも絶妙。レバーが苦手な人でも食べやすい一品だと思う。
異世界に飛ばされたつもり・4日目。明日からのクエストに備え、今日は宿で静かに体を休めた。夕方に口にした麺料理は、どこか懐かしく、その味と食感は日本の「そば」を彷彿とさせた。この世界にも、悪くないものはある。
異世界に飛ばされたつもり・1日目。突如として襲いかかる、原因不明の軽い腹痛と肌寒さ。どうやら鑑定不能の食材に、どうやら微量の毒が混ざっていたらしい。宿屋の寝台から一歩も動けず、俺は布団という名の安全地帯で、回復を待つことにした。
冒険者ランク一覧🟥 Sランク|英雄・伝説級○社会的にも経済的にも自立し、影響力がある○仕事・健康・人間関係・精神のバランスが高水準○他人を導き、世界(周囲)に価値を残している🟧 Aランク|上級冒険者○安定収入・専門スキルあり○生活リズムが整い、将来設計も描けている○自己管理ができ、他人から信頼される🟨 Bランク|熟練冒険者○収入・生活は安定途上○得意分野があり、積み上げが見えてきている○多少の不安はあるが、前に進んでいる🟩 Cランク|一人前冒険者○自立はしているが、余裕は少なめ○習慣・健康・お金のどれかに課題あり○それでも「冒険者」と名乗れる状態🟦 Dランク|見習い冒険者○生活が不安定、方向性模索中○習慣が固まっていない○伸び代が一番大きいゾーン🟪 Eランク|訓練生○行動量が少ない/気力が落ちている○まずは生活の立て直しが最優先○小さなクエスト必須🟫 Fランク|フリーター○生活は回っているが、成長が止まりがち○目的が曖昧⬛️ Gランク|駆け出し・村人○社会に出たばかり○世界のルールを学んでいる段階