GRAVITY/ちるこ

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ちるこ

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ちるこ

居候が始まって3ヶ月、初めて本気で叱られた
自分の身を顧みないような仕事の仕方をしてる自覚はあったんだけど、自分こそ壮絶な激務をしてる人だからその辺は同族として寛容なのかと思ってた
どこまで干渉していいか迷って3ヶ月様子を見てたと前置きしつつ、度を超えて自分を犠牲にしてるように見えるって言われて考え込んでしまった
仕事が好きなのは本当なんだけど、こういう無茶な働き方もそのうちできなくなるよね
きちんと向き合って折り合いつけないと、どこかで破綻するんだって今更気がついた

ちるこ

前世が見える的な人とたまたま知り合ったんだけど、わたしの前世は偉い人を護る家臣、その前は神様に仕えるメスの鹿だったらしい
どっちも主人に尻尾振って喜んでたみたいで、今世もその性質から抜け出せていないの笑ってしまった
わたしの耳の軟骨？に裂け目があるのは鹿だった時に弓が当たったから、右手の握力が弱いのは家臣として主人を護るために怪我をしたからなんだって
前世なんて信じてないけど、耳と手のこと言い当てられた時はちょっとぞくっときた

ちるこ

居候が始まって1ヶ月半経ったけど
やっぱりわたしは誰かに従属することで安寧を得るタイプなんだなとわかった
これまでの人生のどの瞬間よりも穏やかに生きてる気がする

ちるこ

理詰めで強制してくるのはまだ甘い。
理屈じゃないでしょ？僕の言うこときけるか、きけないか、どっち？と柔らかく誘導されるのがほんもの。

ちるこ

お花の名前とか、色の名前とか、料理の名前とかみんなが普通に知ってることを知らないのがずっとコンプレックスで、親にきちんと可愛がってもらえなかった人だってバレたらどうしようってずっと怖かった。
最近、今まで教わらなかったことを取り戻すように、子どもにするみたいに優しく主人が教えてくれると、ひとりでずっと部屋にこもってた子どもの頃のわたしまで慰められていく気がする。
たったそれだけのことでって思うかもしれないけど、わたしにとってはほんとうにほんとうに救いなんだよね。
ただの花だったものにキンモクセイって名前が付いて、ドラッグストアに売ってる芳香剤に書いてあるのはこれだったのかって分かって、一緒に散歩しながらキンモクセイの香りをかいで名前を教えてもらった優しい記憶を忘れないようにしようって思えるのが泣きたくなるほど嬉しい。

ちるこ

トレーからいち枚いち枚はがした生ハムを、横で受け取ってくるくる巻いてお皿に置く係。楽しい。
たまに破けちゃったのを食べさせてもらえる。

ちるこ

わたしがお風呂に入ろうとしてるとタオルを渡してくれるんだけど、いつもおうちにある中で1番新しくてふわふわのを選んで渡してくれてるのに気がついた。
わたしが気がついてないだけで、こういうことたくさんしてくれてるんだろうな。嬉しい。

ちるこ

別に自分を殺して人に尽くしてるわけじゃなくて、主人に褒めてもらいたいからお行儀良くしてるだけ。完全に自分のためだよ。

ちるこ

自分の部屋もらったんだけど、居候の身でどう使ったらいいかわからない
勝手に入ることはしないから、僕に見られたくないものをしまったり、僕に見られたくないことをしたり、僕と距離を取りたいときはここを使ってねと言われたんだけど、そんなの特にない

ちるこ

主人がソファに座った時に自分はなんとなく床に座ってたら、安心してる顔しててかわいいねって言われた。
そうなの。べつに敬意を示すために床に座ってるとか、上下関係を意識して床に座ってるとか、そういうわけじゃないの。
ただこうしてるのが安心するからこうしてるんだよ。
わたしの気持ちわかってもらえてるんだって嬉しくてにこにこになってしまった。

ちるこ

お庭に自分のスペースをもらった。嬉しい。
何を植えようかな。お花がいいか、食べられる実がなるのがいいか､､､迷う。

ちるこ

帰ってもいいお家があるだけで嬉しくて泣きそうなのに、早く帰ってきなさいって命令までしてもらえたら嬉しくて心臓がぎゅって縮こまるみたいな感じがした。
普段は走るのなんて大嫌いだけど、早く帰りたくてたくさん走った。なぜか息が上がるのを苦しいって思わなくて、足が疲れるのも平気で、家が近づくにつれて安心感なのか勝手に涙がでてきてびっくりした。
今まで誰かが中にいる部屋のドアを開ける時にはいつも憂鬱で気配と機嫌を伺ってビクビクしてたのに、ドアを開けた瞬間に物音がする方に向かって飛び込んでいくくらい嬉しくて不思議だった。
予想してたより早かったね、走って帰ってきたの？って笑われたらなんかお腹？がじゅわーーーってあったかくなって急に力が抜けて安心感でふにゃふにゃになっちゃった。

ちるこ

家を出る時に自分の行き先を伝えるってなんか優しい行為だね
今まではわたしがどこで何しててもだーれも知らなかったけど、今日は知っててくれてる人がいるって思っただけでなんだか心強くて、お外なのににやにやしちゃう

ちるこ

どこかに帰りたいんだけど、どこに帰ったらいいのかわかんないっていうのがずっと悲しかったから、
今すぐに僕のところに帰って来なさいって命令されると泣き出しそうなほど嬉しくなる
歪んでるのはわかってるけど安心感でとけそう

ちるこ

口元を手の平で覆うみたいに掴まれて、一度だけぐんって揺さぶられて、その後は一言も言わずにずっとわたしの目見てた。
悪いことしたワンちゃんに怒るときみたいで怖かったな。
その後5秒くらいで離してくれてもとの穏やかな目に戻った時はむしろこっちがびっくりしちゃったけど、
これって「まだ今なら逃げても良いよ」って逃げ道用意してくれてるんだよねきっと。

ちるこ

穏やかに微笑みながら近づいてきて、こちらが気付かないうちにそっと手を伸ばされて、いきなり心の柔らかいところをぎゅっと握られた感覚。
こういう人に首輪をつけられたらもう逃げられないってわかる。
こちらの感情とか思考がどう動くのか全部わかってて先回りされて、いつのまにか追い詰められて、囲われてることに安堵を覚えたらおしまい。
もう戻れなくなるんだよ。
逃げないといけないって頭ではわかるけど、絶対的な存在の「持ち物」になれた時のあの充足感を想像すると抗えない。

ちるこ

昔から誰かに従属することに心地良さを感じるタイプで、恋人だけじゃなくて上司とか先輩に対しても「付き従う」ということがすき。
きっとたったひとりの主人を見つけた時には安心感と幸福感でとろけてしまう。

ちるこ

わたしのネコチャンは気高き王なので下民ごときがだっこをすることなど許可なされない。
棚の上からこちらを見下ろす気高き王を見つめながらクッション抱きしめることにより、イマジナリーだっこを楽しんでいます。

ちるこ

腹筋鍛えたいのにどう頑張っても1回たりともできない､､､
服を買いに行くための服がないみたいな状況になってるんだ
筋トレするための筋力がない

ちるこ

乳糖不耐症だけど今日も元気に牛乳ごくごく
おいしっ

ちるこ

乳製品食べたり飲んだりするとお腹痛くなるけどおいしくてやめられない､､､
お腹ぐるぐるいってきた､､､

ちるこ

たらこのおにぎりおいしい
いっぱい食べたいけどたらこのおにぎりだけいっぱい買うの恥ずかしい

ちるこ

いまね、ひとりでお酒飲んでぽやぽやしながらスマホ眺めてるのを猫が眺めてるのをペットカメラ越しに眺めているよ

ちるこ

ベッドでうとうとしながら取り留めもなくスマホ眺めたり本をめくったりして、眠くなったらこてんと眠るのがしあわせ