
チャミスル
りっぱなポエマー
散歩
短歌
香水

チャミスル
選択した君淹れたココア

チャミスル
零を降る夜中の非通知

チャミスル
葉の裏透けて立ち入り禁止

チャミスル
染めて震えて確信見せて

チャミスル
籠城した布団の中から

チャミスル
温度差漫ろ口も惜しくて

チャミスル
美人は半歩斜めを向いて

チャミスル
雪が積もるわ私の手にも

チャミスル
(C2H5)2O の類いなら

チャミスル
虹に輝く指輪 頂戴

チャミスル
眩しい陽射しあの水芭蕉

チャミスル
夢だったんだドレス纏って

チャミスル
注がれたものを大事にしてた

チャミスル
幸せという概念持たず

チャミスル

チャミスル
影さす頬の稜線脆く

チャミスル
吐く煙すら誤魔化している

チャミスル
玉手箱から選りすぐったの

チャミスル
止まらぬままでゼロに近づく

チャミスル
話し尽くせる猶予が欲しい

チャミスル
交わる瞳 翡翠のように

チャミスル
抜け出すループ夢も見ないで

チャミスル
最後の針に嘘までついて

チャミスル
どこまで行こう 永遠の今

チャミスル
伏せる瞼に付く雫まで

チャミスル
あの頃みたいに素直じゃない

チャミスル
もう少しだけ手を繋がせて

チャミスル
入浴剤と鼻歌混じらせ

チャミスル
せめて恋 燃え尽きるまで待て

チャミスル
渋谷ハチ公素直って何

チャミスル
君の輪郭浮き上がらせる

チャミスル
さよならしたら鳴らない電話

チャミスル
見つからないと思い込んでた

チャミスル
刺繍のリボン手繰った先に

チャミスル
指先の白強くて脆い

チャミスル
留める釦の中閉じ込めて

チャミスル
手や息の形を知らされる

チャミスル
遠くに走る橙色と

チャミスル
逃げる隙間も無くなるくらい

チャミスル
次の夏には靡く黒髪

チャミスル
平熱保つ理由を奪う

チャミスル
瞬きできずに時間が止まる

チャミスル
白い馬駆り迎えに来てね

チャミスル
拭き取らず視線を奪われて

チャミスル
歩く魚の行く末見てた

チャミスル
撫でる優しさ思い出す夜

チャミスル
光る粒一つ名前付けて

チャミスル
湯揚げ世話する君だったから

チャミスル
夏見た雲と同じじゃないか
