「蚊」 今年の夏は虫に刺されたくなくて、このクソ暑いのを我慢しながら長袖を着続けるという苦行を自分に強いていた。 しかしながら結果はどうだろうか?今私の左足先には5つの蚊に刺された跡がある 。肌を露出しようがしまいが刺される総量が変わらないことに気づいた時には、去年と変わらず虫刺された肌を引っ掻いて傷をさらに痛めた後だった。 これには苛立ちをこえて呆れが来る 。中年無職が、年老いた母の骨髄まで吸い尽くしながら延命している──午後のワイドショーで笑い混じりに消費される、あの見世物のような醜さ。 そうして産み付けられた蛆達は私の肉を憎み、世界を憎み、社会を呪い続けるだろう 「世界一人を殺した虫」という異名を背負い続けながら。