オルター・エゴ
生きとし生けるものに懺悔を
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米津玄師
小林賢太郎
オルター・エゴ
私の弱さも、貴方の弱さも
2人それぞれのものでしかないのに
どうしてそれだけは、その時だけは
わかってるみたいな顔ができるの
オルター・エゴ
体臭も、汗も、唾液も、粘液も
他人のも、自分のも嫌い
だから私は、性行為が好きになれない
オルター・エゴ
オルター・エゴ
貴方の前から消えていられますように
オルター・エゴ
みんな素晴らしくて、なんて羨ましい
「憧れるならどうしてやらないの」
「どうしてできるように頑張らないの」
そんな言葉は一番自分が自分に問うてきた
できなかったんだよ、私には 何故か
オルター・エゴ
目は見れない日は減らないし
笑顔の日が増えても
返信できない日は減らないし
オルター・エゴ
そしてこれが、正常と知る
オルター・エゴ
睡眠薬飲んだけれど、睡眠導入剤じゃないから
眠くないせいで全然意味がない
なんか変わるかなと思ったが、そもそもの問題か
オルター・エゴ
許された気がした
オルター・エゴ
面白いもん見て笑えるのに
オルター・エゴ
誰も悪くないからさ
オルター・エゴ
オルター・エゴ
仕事をすることで存在を許されたい
仕事を休んでる人が許されないとか
そんなことはもうどう思ってなくて
仕事をしていない自分が許せなくて、許すために、働きたい
オルター・エゴ
結果を残さねば許されない
誰に?
誰に、許されたいんだろう
オルター・エゴ
オルター・エゴ
私にも取り柄が欲しかった
オルター・エゴ
家族に頼ることを許せない自分には
結果的に味方などおらず
声をかけてくれる人間を素直に受け入れられないのは、一番の敵が自分だからだ
オルター・エゴ
私だけはあなたの味方でいる なんて
誓うことはできないけれど
最後の1人になるまでは
あなたの前から消えないと誓おう
オルター・エゴ
自分から行けばよいのはその通り
足が動かない 声が出ない 心が重い
離れられる理由はわかれども
繋ぎ止められるほどの、手も出ない
オルター・エゴ
きっと生きやすいけれど
自我がなければ
息する理由すら、きっと見当たらなくなる
息を止める自由を私は得ている
オルター・エゴ
何も残さなければ楽だろうと思っても
残したつもりはなかれど
遺したものはあるかもと
考えてしまう弱さを、誰か許してくれ
オルター・エゴ
あーーーーーー鬱
オルター・エゴ
性格が悪いからね
でも絶対人には言わないよ
性格が良いからね
私、あなたとちがうから
オルター・エゴ
今自分が抱えているような
希死念慮だとか劣等感だとかを
乗り越えて今生きてると思うと
尊敬と陰鬱を覚える
オルター・エゴ
そうできればよかったのに
何もかもを突然全部投げ捨てて
さっぱり無くしてもスッキリして終わるような
そんな単純な人間であれればよかったのに
オルター・エゴ
選挙に行った人は行かない人を貶し
行かなかった人は政治家を貶し
政治家は国民を貶す
そして「一部でありみんながみんなそうではないけど」 と言ったところで
どうせここまで読んではくれないでしょう
読んでくれないくらい、視野が狭くなる
オルター・エゴ
寒いポエムを綴って
被害者ぶっている
イタい私を見るのは
気持ちがいいかい?
オルター・エゴ
人間であろうとするために
必要な努力は、きっとこの生涯では足りぬ量で
ごめんなさい あなたとって私は無害です と
そう訴え続けることで 許されればよかった
オルター・エゴ
好きだった人には距離を置かれ
大切だった友人にも離れられて
きっと何もしなかったんだ だから
オルター・エゴ
「理性によって他の野生動物と異なる」だなんて高らかに宣っているくせに
オルター・エゴ
全部全部全部
オルター・エゴ
私の本当の特技技は
「諦めること」
なのだろう
オルター・エゴ
王子を刺せずに死んでいく、人魚姫に似ている
たくさんの小さな粒となる様が
泡となった少女のように
オルター・エゴ
生まれたことも、一年生き延びたことも心から喜ばしく思い、またよき一年となるように
自分の誕生日など、めでたいと思ったこともないのに
オルター・エゴ
早く、終わらせてしまいたい
幸せなこの記憶で終わらせて
絶望の中死ぬのではなく
今の幸せの中にいるうちに、早く
オルター・エゴ
私が死んだら親にお金が入るように
十数年お金を払ったら帰ってくるように
長く生きるつもりがないなんて
言えないから、せめてと
オルター・エゴ
私をいじめない人
ちゃんと言葉にしてくれる人
そしてできれば猫派
そんな人を、来世は好きになりたいな
オルター・エゴ
性欲だけをはらんだ関心はただ虚しい
性欲をはらまぬ友愛は形容し難い罪悪感
そんな社会不適合人間擬き
わかっていただろ 早く退場すべきだって
オルター・エゴ
尊敬できて、優しくて、私のことが好きな人を
好きになることも、許されるかな
でもきっと、私が私のうちは
もう、私がなにも許さないだろうな
オルター・エゴ
許されたいわけじゃなかった
愛されたいわけじゃなかった
救われたいわけでも救いたいわけでもなく
ただちゃんと、拒絶をされたかった
オルター・エゴ
悪くないんだと思うのに
燦々と輝く笑顔の
あなただけを信じるのは
祈りと名付けていいだろう
オルター・エゴ
寝るときに毛布を一枚足してあげるとか
旬のものを食べやすい状態で食卓に出すとか
自分ではなく相手の好きな物を用意するとか
そういうのが、愛じゃないかと思っている
オルター・エゴ
髪は伸びるし爪は生えるし腹は空く
