
ジュリオ
さすらい人
ペット
はいだしょうこ
バレエ
オシポア
松浦景子
東京
医療・福祉
シマリス
セキセイインコ
ピグライフ
犬
えるたま
ブルーハーツ

ジュリオ
舞台:2125年 沖縄・北谷町
〈夜、サトウキビ畑〉
潮風が吹き抜け、月明かりが波打つサトウキビの影を揺らしている。
陽斗
僕は祖父から受け継いだ畑を守り続けてきた。
時代が変わっても、サトウキビはここに根を張り、僕を生かし続けてくれた。
それで十分のはずだった――あの日までは。
さとうきびが風に揺れると、声が聞こえる。
謎の声(ささやき)
球場を…作れ。
陽斗は震えながら耳を澄ます。
声
作れば…彼らは戻る。
風は止み、静寂。
陽斗は畑を見つめる――決意の光。
〈日中・畑〉
陽斗が、ドローン農機を停止させる。鍬を持ち、畑に線を引き始める。
陽斗(独り言)
何をやってるんだ俺は…
でも…聞こえたんだ。本当に。
地元の親族や農家仲間が止めに来る。
叔母
畑を潰したら生活できんさ! 夢で飯は食えんよ!
陽斗
これは夢じゃない…“約束”なんだ。
反対を押し切り、陽斗は全財産を投じて建設開始。
古い電光掲示板、錆びた照明塔、無観客仕様の小さな球場が完成する。
球場名:YACHIMUN FIELD(やちむん・フィールド)
〈夜・球場〉
照明を灯す陽斗。観客席は無人。風が吹く。
サトウキビの外野フェンスの隙間がざわめき、影が揺れる。
影が現れる――小さな犬。
陽斗が目を見開く。
陽斗
…犬?
子犬が近づく。首輪には刻印。
刻印:DEKO-PIN
陽斗
デコピン…?まさか、伝説の…!
犬がサトウキビ畑の中へ駆け戻る。その後ろから人影が歩み出る。
月光に照らされる長身の男。
大谷翔平
静かに球場を見渡す
ボール、持ってる?
陽斗
は、はい…!あります!
大谷が微笑み、グローブを構える。
そこへ――
ムーキー・ベッツ
フレディ・フリーマン
サトウキビの間から次々と姿を現す。
ムーキー
一晩だけじゃ足りないぜ。
フリーマン(微笑)
またここで、野球ができるなんてな。
陽斗は震える声で問う。
陽斗
あなたたちは…どうしてここに?
大谷
誰かが信じたからだよ。
野球の未来を。
人をつなぐ力を。
そして最後に
サトウキビがさらりと割れると落ち着いた佇まいの男が姿を見せる。
ユニフォームは LA。だが胸には古びたハワイアン柄の布が縫い付けられている。
ゆっくりと帽子を取る―― デーブ・ロバーツ。
陽斗(驚きながら)
…監督…?なんでここに。
デーブは夜風と畑を見渡し、懐かしそうに目を細める。
デーブ
俺の母さんは沖縄生まれだ。
子どもの頃、一度だけここに来た。
サトウキビ畑の真ん中で、知らないおじいに言われたんだ。
「野球は、風に乗って世界を渡る」――ってな。
陽斗は息を飲む。
それは祖父が生前よく口にしていた言葉だった。
陽斗
それ…祖父も同じことを…
デーブは微笑み、陽斗の肩に手を置く。
デーブ
球場を作ったのはお前だ。
でも――“開いた”のは、この土地の記憶だよ。
遠く、潮騒の音が強くなる。
サトウキビが波のように揺れる。
大谷(静かに)
始めようか。
この島が忘れかけた、最初のゲームを
陽斗が投げ、大谷がキャッチ。
静かな練習から始まるが、いつしか本格的な試合に。
サトウキビの影から過去の名選手たちが観客として現れる。
照明に、風に、祈りに。
沖縄の夜空に白球が弧を描く。


ジュリオ
ばいきんまんの改造により
いつ悪い心が発動するかわからない
街の住人への二次被害を避けるためか
人も居ない
ライフラインも無い
お布団も無い
くらやみ谷の洞窟で体育座りしながら暮らしている
一張羅の覆面やマントも川で洗濯しているのだろう
真冬は冷たいだろうな
だいたいばいきんまん操作による
アンパンマンへの敵対心で悪い心になるんだろうから
アンパンマンもその辺の事情を察して
「ロールパンナちゃん!ボクが代わりにくらやみ谷に住むから君は妹のメロンパンナちゃんや街の住人の皆さんと一緒に楽しく暮らしてね!」と言えば
全て丸く収まるのに…
自己犠牲を謳うヒーローのわりにはその辺の空気の読めなさに
ロールパンナからリボンを借りて
アンパンマンの顔をビシバシ叩きたくなる


ジュリオ
早ければ早い程いい
この2つの言葉で結構な困難も乗り越えられる。
早期治療!心のお薬ですね。

ジュリオ
いつも行く度に会いにいっている
キバタン(オウムのでっかいやつ)コーナーの辺りから
♬ミッキ~マウス ミッキ~マウス♬
ミキミキマウス~♬と遠目に聞こえてきた。
すごいなお前歌えるのかよ!と思いながら自分もその歌声に合わせ
♬ミッキ~マウス ミッキ~マウス♬と歌いながら歩いて行く。
キバタンのいるアクリルケースに到着すると彼は微動だにせず止まり木で眠っている?!
この歌声は?
声の方に目を向けると左側セキセイインコのコーナーでしゃがんでインコに歌を教えている女子高生くらいのおねえさんの姿が[冷や汗]...
恥ずかしくなった自分は
♬フンフ~フン フンフ~フン♬フンフフンフフン♬と
小さくハミングしながらそっと店を出て行った。


ジュリオ
50メートル程歩いたところで「ダッ!ダッ!ダッ!!」とスーパーサイヤ人並みのスピードで駆けてくる人がいて
何事かと目を向けるとそこには「お客様さ~んお代まだいただいてませ~ん[大泣き]」息を切らせる吉野家のお兄さん・・
「こりゃどうもすいません[冷や汗]」と平謝り
代金を支払いました。
松屋の先払い自販機になれていた自分は食べたらそのまま店を去るものと脳がパブロフの犬化していたのでした。
食い逃げ完全犯罪を阻止してくれた吉野家のお兄さんごめんなさい。そしてありがとう。
