あき
あき
あき
私の体温だけが頼り
あき
あき
あき
あき
あき
あき
時間の箱のその中で
貴方が世界を見るように
見えないから
言葉は心に輪郭を
壊れゆくから
存在は存在に両脚を
あき
あき
あき
君ってば生きてるじゃないか
まさに生きてるんじゃないか
すごいことだね
滅多にあることじゃないよ
人が生きてるなんてね
僕はあんまり見たことないなぁ
君はそれをやり遂げているんだね
いやぁ本当にたまげたよ
今夜の酒がうまそうだ!
あき
肯定しとかないといけないよ
どうせいつもはできないんだから
どうせ僕らは気を抜けばすぐに
否定しちまうんだからね
あ、今は肯定できそう
ってそう感じたときは素直に
肯定しちまえばいいんだよ
何をって?
知らないけどね、そんなことは
でもとにかく肯定しておくんだよ
あき
本当に全く、全然素晴らしくなんかないんだよ
でも、たぶんたけど
僕がときどき考えるにきっと
素晴らしくないことの素晴らしさ
ってのもあるんだ!
あー神様!そうでしょう?
そうでなくっちゃ
あき
あき
拒めないから
変わらないものに
心、揺れに揺れ
あき
芽吹く言の葉は尽く平易
嘯く身体の地下深く業火
表す術も知らず捧げるばかり
身を切るほどに満たされて
苦悩も憂鬱も知らなくて良い
楽園に相応しきを神様どうか
そこに私の椅子はなくとも構わない
あき
花を背負わせた蝶はもう空を知れない
あき
貴方の言葉が生まれる直前の
その微かな息の音一つで
私の胸が
こんなにも締めつけられること
どうか気付かないでいて下さい
遠くを見つめる貴方の視界の
その端にただあるだけで
私の輪郭が
曖昧に崩れ落ちてしまうこと
あき
遠くの国の男の子が
遠くの国の女の子に恋をして
遠くの国のお花片手に
遠くの国の口説き文句を謳っているのを
遠くの国の小鳥たちは祝福しない
あき
だって僕らはときどき深刻に世界を見すぎるから
あき
天気もどきは秋によく現れるらしいから
あき
まだこんなことでもたついているのか
ぼくのこころだけが
いつまでもあのときにとじこめられていて
からだとあたまだけがとしおいていく
じんせいをむだにしやがったんだ
ぼくはぼくの!
あき
あき
ずっと土曜の午後みたいには生きられない
アダムとイブがそれを口にしたからね
オーマイ×××!
ところで展望台に住みたいんです
って不動産屋を訪ねたら
ユニットバスしかありません
だってさ
僕らはときどき、本当にときどき
とても大切な決断をしなくちゃいけないんだね
僕ってば今更気づいたよ!
つまりさ
頭がおかしくなっちゃうような恋なんて
一生に一度か二度なんだよ
だってそうだろう?
心だって消耗品なんだからね
あき
世界一幸福な奴隷にしてくれて
だからさ、僕は本気で思うよ
君のほしいものは全て手にすればいい
オーロラの見える南国も
雨音だけのレコードも
あの角の喫茶店だって
いつか店ごと買い取ろう
だからほらほら僕と行こう
あき
そんな何かをどこかに
置き忘れてしまいました!先生!
あき
意味なんて求めた僕の負け
lose-lose な関係もやり過ごすだけ
あき
時計は午前3時をまわって
ブラジルの君は昼寝をしている
まるで僕への当てつけかのように
バカになった僕は
チャンネルが君から変わらない
さながらリモコンをなくしたテレビジョン
おなじ言葉を繰り返すだけ
“ × ×××× ×××.”
ハローハロー、ご主人様
抜け出す術をご存知で?
庭先には知らないバンドがいて
くるぶし色の女の子の頬に
小鳥が新たな命を始めるような
そんな予感が弾ける
あぁどうか今だけは
尋ねいでおくれ ベイベー
いつか土星の輪っかに戸建を設けよう
もちろん僕たち二人だけさ
どうせ他の連中は重力負けちまうんだ
奴らの足取りは正確すぎるから!
あき
あき
あき
あき
あき
あき
あき
あき
思い出も後ろ姿もね!
あき
あき
あき
あき
あき
もし君が青年なら
死んじまった奴の言葉なんて
信用しちゃいけないんだ
そしてもし君が大人なら
生きてる奴の言葉なんて
信用しちゃいけないんだ
でもその逆ダメだよ
絶対にダメさ
青年が死んだ奴の言葉を信用して
大人が生きてる奴の言葉を信用する
それは余りにも
人間を美化し過ぎてて
同時に馬鹿にし過ぎてるから
あき
生き遅れてたから
また生き急ぐ始末
あき

あき
私を必要とする者がいた
あき
この身に選ばれけむ
誰が手によりて選ばれてけむ
尋ねども答へず
歩みつつも果てず、
花とならず 岩ともならず
この心は如何にして
我が身に選ばれけむ
あき
我の醜き暴かんと欲し
あき
色づく森に翅の揺らすは
あき
翳してみれば風が奪う
あき
白鳥の発つ祝はむ水面
