もちもち
演劇を観たり、映画を観たり、音楽を聴いたりします。
もちもち
傷つきたくなんてない
なぜそんなに傷つけられて
嘲られて
私だって馬鹿じゃない
人を人と思えないなら
人となんて付き合っていこうと思うな
人の気持ちも分からないのに
人の心を語るな
お前を信用なんてするわけない
必死に傷を隠してやってるのに
それを傷ついていないから傷つけていいなんて
勘違いも甚だしい
そんな権利お前にはない
もちもち
もちもち
消えられないから
どうにか今を
今をやり過ごす
その力を私にください
見返してやるから
絶対に
おまえらなんか
もちもち
私はここからあなたを思い
インクが紙に滲んでいく
記した文字を読む人は
私以外にはいないから
赤裸々に何もかも上手くいかない今を
書き殴り
破いて
粉々にして
捨てる
また滲む文字を
書き直して
届かない言葉も
言えない気持ちも
ここに置いておくね
伝わらないのは
伝えないのは
伝えられないから
もちもち
私を見つけてくれますか
私が私を分からなくなって
あなたへの態度も気持ちも変わって
私が好きな私でなくなっても
私を好きでいてほしい
もちもち
消えてしまえたら
何も感じずにいられたら
私は強くならなければ
耐えなければ
いけないのか
あと1週間
これから
耐えられるだろうか
耐え抜けるだろうか
助けてはもらえなくとも
どうにか今をやり過ごす
それだけを
もちもち
助けて欲しい
そんなのできっこないって
分かってるけど
助けて欲しい
もう嫌だ
いやだいやだ
あそこに行きたくない
あそこにいたくない
あの声を聞きたくない
もう耐えられるか分からない
わからない
わからない
もちもち
私はここにいるのに
私は必要ないみたい
私はここで息をして
どうにか生き残りたいけれど
それもうまくいかないみたい
ここにいる理由なんて
ないんだろう
もちもち
やめたい
逃げたい
行きたくない
なんで
なんで
なんで
いやだ
つらい
明日になってほしくない
明日になってほしくない
もちもち
すぐに終わらせてくれないか
どうにかこうにかやってるのに
それでもまだどうかしなきゃいけないなんて
人間はいきづらい
正解はないのに正解はないのが分からない
教育はまちがったのか
私が間違えたのか
誰か誰か誰か私に
正しい正しい行いと
正しい思考回路と感情を
ちゃんとちゃんとおしえて
もちもち
そんなことじゃなくて
本当に信じられる何かが
そこにあってほしかった
一瞬でもいいと
言ってはみたものの
本当はそれがずっと続けばいいと
願わずにはいられない
人間の欲望は際限がないと
自らを顧みて気付く
分からないのは
あなたのことじゃない
あなたを好きな私のこと
あなたを好きなのにあなたのことなんかちっとも分からない
私がなんなのか
何を追い求めてそこにいるのか
わかることなんてありやしない
もちもち
人は恐怖して
見えない暗闇に慄いて
生きるのか
片付かない部屋の隅
机の前 椅子の上
綻んだ座面と凹んだクッション
ぼろぼろだ
ボロボロなのだ
どうにもならないこれは
なんだ
もちもち
何を見れば
何を知って何を知らないふりをして
助けてほしいのは
私じゃなくて
あなたはいないから
あなたを求めている
私は私がわからない
すぐに泣きそうになる
否定しないで
ここにいて
そばにいて
誰かに抱かれて
眠りたい
もちもち
わけじゃないけど
誰かに認めてほしくて
まだここにいる
承認欲求のおばけ
欲望は果てしなく
何を求め
さまようのか
誰かに
偽りでもいいから
愛されたら
満足か
助けてほしいのは
何から助かりたくて
何をしてほしくて
人に何かを望むのは
自分勝手な行いだと
また今日も
昨日を終えられないまま
死んだように
歩く
もちもち
同じ
生き物として
ここにいさせてはくれないか
平等とか
差別とか
なんだ
そんなもん
いいから
あなたとおなじ
その
生き物として
ものとして
者として
物として、
ここにいて
あなたに
自分は
話しかける
から
もちもち
だ
🦟
がいるぞ
か
だ
蚊
がいるぞ
もちもち
ごめんなさい
それで満足か?
何が所望だ?
わたしがそこにいるのは
お前のためじゃねぇ
うるせぇ
私が言い返すのは
嫌いか?
なんで言い返されないと
思ったんだ
こちとら
人間だぞ
もちもち
みえない
きこえない
伝わらないなら
言わないほうが
聞く気ないなら
喋らないほうが
良かったと
思いたくないから
私は声を出したのに
いらないなら
聞かないなら
見えないなら
きかないで
もちもち
あなたはしあわせなゆめをみる
きえたくなるあさに
あなたは美味しいあさごはんをたべる
こんなときでもあなたをおもうのは
わたしが“やんで”いるから
だ
と
おもうなら
あなたはわたしを
軽く考えすぎてる
軽いのは
気持ち?
重さ?
なんの?
値?
重いのは?
だれの?
なに?
もちもち
「「「」」」
っていう
けど、
それで解決するなら何にも
難しくはないよね?
本当に言いたいこと
面と向かって言えるなら
こんなに捻れたりしないよね
知らない人が知らないうちに
わたし「わたし」ワタシを規定して
わたしは「私」だって
ワタシはわたしにしか分からないのに
なにをどうしてそう言うの?
知らないなら知ったふうに言わないで
知ってても本当にそうかはわからない
全知全能なんて驕らないで
わたしをワタシと知って欲しくて
ワタシら私のこと話してるから
聞く耳ないなら聞かないで
ここに私はいるってこと。
もちもち
この鉄の塊
わたしはわたしを
保ったまま
どうにか
あなたはバカにするでしょう
感受性だとかなんとか、
わたしは私の感じたことを
もし誰かに伝えるならば
知らない人の群れ
知らない人たちに
囲まれて
拒まれて
わたしの話なんか
面白くないよね
でもね
あなたたちのためだけに
声を発するわけではないから
さよなら
昨日と今日も
終わりが来て
何もかも
新しいのは
ねぇ、今とかいう虚だけ
もちもち
私のこと
私は潔癖で
倫理観がかたくて
何も信じてない
人のこと
分からない
けれど
好きになってしまったから
たぶん、これが、好き、だから
だから
だから
執着、してみても
キリがない
あなたには
わたしのこと
分からない
何もかも
だから、私、どうにか
あなたがいなくても平気なように
強くなれるように
そうするって、そうなるって、
決めたの。
だからね、
もう、揺らがない
あなたが、わたしに、何を言っても
なんて言われても
わたし、は、私だから
もちもち
あなたからの返信がほしくて
書いては消したメッセージ
送っては取り消して
それでも
思いとかなんとか
そんなことどうでもよくて
あなたの心の中のどこかに
私の居場所が欲しかった
朝起きて、眠るまでに
一度だけ私のこと
思い出して
欲しかった
浅ましく
烏滸がましい願いでも
それでもいいからあなたの中に
私を刻んでおきたいの
それすらも叶わない
そんなの
それは
そうだよね
それでもね
もちもち
それを正義とするならば
僕の生きるこの世界は
僕の生きたい世界じゃなくて
誰かの秘密を暴くこと
そのために嘘もつくならば
僕の大切なものは全部
もう見えないところにあってほしい
誰かのことを吊し上げて
大声で罵ることがすべて
正しいと思うなら
あなたには僕の世界に
近づいて欲しくない
もちもち
多くいる中の1人であって
特別だと思いたいのは
エゴなのだ。
私はあなたの特別であると
私が思いたいだけで
あなたにとっての私は
たくさんいる中の1人
取るに足らない1人
ただの何人かの、何十人かの、
もしかしたら何百人かのうちの
ただの1人
それだけなのだ。
それがわかるのに
ここまで時間を要したのは
誰かの唯一無二の
特別でありたいと
そう、思っていたからなのだけれど、
そんな特別であるのは
果てしなく難しいことだと
今になって気づいたのだ。
私のエゴが私の視野を狭め
思考を鈍化してしまった。
だから私はこんなにも
虚しさを抱えて1人ここにいるのだ。
もちもち
私はそれを見ることはない
あなたの隣で眠ることはできない
あなたは遠い
それは身体的距離であり
心理的距離ではないと
思っているけれど
そんなこと
あなたにしかわからない
あなたにだってわからないのかもしれない
あなたにはあなたの場所があり
そこに私はいない
あなたの邪魔になりたくない
けれど私は
私は
わたしはどこに
どこにいたら眠れるの
もちもち
そうだったんだよね
私は
あなたから見た私は
理想的であったかもしれない
高望みをして
欲深くなっていたかもしれない
そうだ
そうだよね
まず一つ
まず一つずつ
私の出来ることを今
やるしかないんだよね
もちもち
独り占めできないことも
わかった上で好きになったのに
誰かに言いたくて
あなたに会いたくて
返事のないメッセージを
送るだけ虚しいのに
それでもやっぱり会いたくなるのは
もうたぶんダメなんだね
もちもち
川を見ていたから
山の端に消える夕日を見たから
あなたの好きなものを思い出したから
会いたいと思う
もちもち
顔も形も身体も頭も心も
何もかも違うから
だから一緒にいたい
だけどずっと一緒にはいられない
私はあなたを好きかもしれない
でも嫌いにもなる
だから好きなのかもしれない
もちもち
愛して欲しいのに
本当の僕は
もうここにはいないかな
愛しと欲しいなら
自分から愛するべきだなんて
あなたを愛することは
できないのに
手に入れたいとか
独り占めしたいとか
思ってはいけないの
手の届かないあなただから
僕はあなたに身を委ねるのか
もちもち
泣き声
目も合わせられない
明日も私がいるなんて
保証はどこにもないのに
分からないから
言えないから
会えないなら
もういいのかな
もちもち
僕には言葉なんてない
誰かの断片を繋げて
どうにか君に伝える言葉を探す
本当の僕なんてものは
あるはずない
だって僕は誰かの断片
生まれついて
とりあえず生きて
時間は過ぎて
僕はここにいると
わかるけど
今君は誰の隣?
本当のことは伝えられない
伝えちゃいけない
言葉選びを間違えば
きっと僕らもう二度と会えない
だから昨日も一昨日も
間違えないようにどうにか
ありあわせの欠片で
その場限りのつながりを探す
もちもち
昼間のそれより美しく
靴音だけが響くこの街に
君はいないから
電話していいかな
もう眠ってるよね
会えないから
会いたいのに
会ってしまえば
そんなこと忘れて
時間は過ぎていってしまう
思い返せばあの時間が
大切だったのに
そんなこと
その時には気付けない
愚かな僕が顔を出す
この時間が好きだって
君に伝えたらよかった
もちもち
夜の電車
灯りの消えたホーム
1人歩く夜道
僕は1人だと思い知らされる
誰かに話したいけれど
誰も彼もが寝静まる
夜の匂い
会いたい人の眠りを想う
いびきをかいて眠ってるかな
となりでうるさいと言えたらいいのに
もちもち
私とかけ離れているかもしれない
誰かの前で上手く話せなくて
夜に1人思い出しては
あのときああしてれば
そんなことばかり
浮かんでは消えて
浮かびすらしなくて
あなたに会いたい
会えるはずないのに
もちもち
終わらないのか
終わってしまえばいいと
願ってもみるけれど
明日には
明日には
明日には
僕を救う何かが
もちもち
私のどうしようもない話を
あなたに聞いて欲しい
怒って欲しい
笑って欲しい
泣いて欲しい
私を叱って
もちもち
短い音楽
何もかもが、いとも容易く消費されていく
私の言葉は届かないだろう
あなたは時間を使ってはくれないだろう
会いたい人には会えないだろう
独りよがりで生きるのだろう
あなたに聞いて欲しかった
あなたと話してみたかった
未練だけを重ねて
私は萎びていくのだろう
ここにいたことを
あなたに覚えていてほしかった
