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あお🫧
出会った頃は、
「何食べたい?」
「マック」
「え? 遠慮しとん? 何でもいいとよ?」
「んー……ハンバーグ?」
「よし! めちゃくちゃおいしいハンバーグ屋、行こ!」
そんなふうに始まった私たち。
三年の時を重ねた今、
「どこ行く?」もなく、
当たり前のようにマックへ向かう。
店内の席で向かい合えば、
視線に気づく。
――よくもまぁ三年も、変わらずかわいい目で私を見つめてくるものだ。
「ん?」
目を合わせると、彼は照れたように笑って、
ポテトを一本、差し出す。
「おいしい?」
その顔は、まるで手料理の感想を待つみたいで。
私は笑って、ハンバーガーをちぎり、彼の口元へ。
あーんの無防備な仕草――
どうしてこんなに、かわいいのだろう。
時にドライブしながら。
時に海辺で。
私たちのデートには、
いつもポテトが寄り添っている。
おなかが満ちると、
つい口ずさみたくなる。
「タラタッタッター♪」
また歌いよー。
そんな目で見られているのも知ってる。
マイクがわりに手を差し出せば、
「歌う?」
「歌わんて(笑)」
あはは、と声が重なる。
夜は更けて、いつもの露天風呂。
並んで湯に浸かっていると――
「タラタッタッター」
「え?」
「え?」
「今、歌った?」
「歌ってない(笑)」
「タラッタッタター聞こえたけえど(笑)」
はにかむ彼が愛おしくて、
笑い声は夜空に溶けていった。
デートのお供に、あつあつのポテトいかがですか?
#究極の逸品#恋するポテト#私の大好物#ことばりうむの星#飯テロ玉手箱

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あお🫧
蓋を開ければ、蒸気と共に立ち上る。太陽の光を浴びて育った記憶のような香りが、空間を満たします。一粒一粒が、完璧なまでに研ぎ澄まされた芸術品。光を反射して輝き、その美しさには息をのむ。
口に含むと、口いっぱいに広がる香り。舌に置くと最初に感じるのは、ほのかな温かさと、ふっくらとした柔らかな感触。しかし、噛みしめるごとに、その印象は劇的に変化します。その中心に秘められた生命力が解き放たれ、優しくも力強い甘みが、口いっぱいに広がっていく。それは、人工的な甘さとは全く違う、大地の恵みと、大事に育てた農家の想いが凝縮された、純粋で深い味わいです。
それは、一口食べるだけで、心が満たされる奇跡の食べ物。
これこそ、世界のどんな食卓に誇っても揺るがない――究極の逸品なのです。
そう、私の大好物「白ごはん」[ハート]
#究極の逸品#白ごはん讃歌#私の大好物#ことばりうむの星#飯テロ玉手箱

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yjk☁️
彼女と付き合って初めてのデートの食事はマックだった。
その日は、いろんな「初めて」を経験した。
初めて手を繋いだ。
そっと握り返してくる彼女の、意外としっかりした手の感触。
緊張か何なのか分からないけど、握り合った二つの手の間の湿度はどんどん上がっていく。
ふと、彼女が笑う。
「ふふ、手汗すごいww」
「いや、ごめん……汗かきだから」
「うん。知っとう(笑)」
その何気ない返しに、いちいち俺の心臓が跳ねるのが恥ずかしい。
(あっ……また湿度が上がった)
手を繋いだまま、俺は彼女に聞く。
「なぁ、ゆう? お昼なにがいい?」
「ん? そうやね〜 マックがいい♪」
「え? そんなんでええの? もっとさ、フレンチとか……」
「あははは♪ なに言っとん?
だって、ウチら高校生やんかww そんなお金ないってww」
「あっ、そうやな……」
(一応、お年玉貯金下ろしてきてんけどな)
俺たちはそのままマックの列に並んだ。
もちろん手は握ったままで(笑)
「あれ? ハッピーセット頼むん?」
「うん。お得やねん。オモチャいらんけど」
「え? いらんの?」
「いらんわ(笑)」
俺たちは席に着いて向かい合う。
「ウチさ、マックのポテトがめっちゃ好きやねん♪」
「へー、俺も好きやで♪」
「んでな、いつも頼むのはチーズバーガー」
「そうなん? 限定メニューとか興味ないん?」
「ない(笑) 安定が一番♪」
「へー……」
彼女は俺と喋りながらも、視線は俺の方を向くことはなく、マックポテトとチーズバーガーに夢中みたいだ(笑)
(ずりぃなぁ……なんでマック食べてるだけやのに可愛いねん……)
マックを食べ終わった後も、街を徘徊しながら俺は彼女のことをいろいろ知った。
あの建物が可愛いとか、服にあんまり興味がないとか、方向音痴だとか、イケメン好きだとか。
そして、意外と俺のことを見てくれていたこととか……
だけど、この日を最後に俺と彼女がマックを一緒に食べることはなかった。
──数年後
「あー、暑いな……どっかでテキトーに涼める場所ないかな〜」
俺は近年の猛暑にやられて、飯なんてなんでもいいから早く冷房の効いた屋内に入りたかった。
「おっ、マックあるやん♪ そーいや、最近食べてへんな。
あの日以来かもな……まぁ、ええか♪」
少し感傷的な気分になりながらも、暑さに負けて俺は数年ぶりにマックに入店した。
「へー、最近はこんな……てか、高っ! 嘘やろ? マックて今こんな……
噂には聞いとったけども……」
久しぶりに見たマックのメニューの記された数字に驚きながらも、俺は注文を進めた。
その途中で、ふとあるメニューが目に入った。
「あっ、ハッピーセット……」
一瞬、もうハッキリとは思い出せなくなった誰かの顔が浮かんだ気がした。
「へへ……まぁ、流石にこの年で頼まんわな(笑)」
そう言って、俺は別の期間限定メニューを注文した。
「んー、微妙やな……やっぱ安定のやつにしときゃ良かったかな」
一口食べて少し後悔する。
「まぁ、でも……お前は俺を裏切らんやろ?」
そう言って、俺はセットに付いてきたマックポテトに目をやる。
まず一本、口に入れた。
「あっ、ちょっとしょっぱいな(笑)」
そう感想を漏らしながら、また誰かの顔が浮かんだ。
「ウチさ、マックのポテトがめっちゃ好きやねん♪」
幻聴だろうか、でも誰かの声が聞こえた気がした。
視界が滲んでくる。
一体、あれからいくつ夜を越えただろうか……
今でも忘れられないあの笑顔と声、そして手に残った湿度。
夏の暑さのせいか、マックポテトのせいかも分からないけど、
どうやら俺の目の湿度もかなり上がってしまったみたいだ。
「せめて、最後に笑顔が見たかったな……」
#飯テロ玉手箱
#ことばりうむの星
#残響
#初恋の味
#これ飯テロか?

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天雲🌧-アマクモ-
炭火のうえで、肉が歌いだす
焦げ付く直前の
つやつやとした脂身
じゅわりと落ちる滴
香ばしい匂いが
空腹を満たす
机を囲む
温かな時間
笑い声が響き
グラスが触れ合う
この瞬間が
何よりの贅沢
網の上で踊る、小さな命
焼き上げるのは、わたしたちの思い出
まだ残る、皿の上の肉
この幸せが
ずっと続けばいいと
そっと願う
#ことばりうむの星 #飯テロ玉手箱

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yjk☁️
もうとっくに夜の帳も下りた頃
悪戯な月が微笑む空の下
僕は今日も君に会いに行く
真っ暗な闇の中
わずかに灯った暖簾に向かって
僕は君が待つ館へと吸い込まれていく
「あ〜……今日はどんな夢を見せてくれるんだろうか」
そんな分かりきったことを
もうとっくに知ってることを
今宵も僕は確かめにいく
「いらっしゃいませ!!」
静かな夜には似つかわしくない
そんな快活な出迎えを受けて
僕は暖簾をくぐる
待つことしばし……
「お待たせしましたー!!」
おっふ……
目の前に現れたのは
世界三代美麺の一柱にして(僕定義)
男も女も子供も爺婆も魅了する
それはもうべっぴんさん♪
妖艶さを纏った艶やかな肌
整ったパーツに
完璧な配置バランス
鼻腔を擽る芳醇な色香
一体どこに欠点があるというのか……
何度会っても飽きやしない
会う度に僕は君の虜になる
それでは さっそく
君が待ちくたびれて
その熱が冷めないうちに
「いただきます!!」
口付ける度に僕を満たす甘美な余韻
まさにこれは一つの宇宙
一であり全
全であり一
まるで絹のようななめらかさ
柔らかく 繊細
地も海もたぶん空も
この世の全てがそこにある
尾田先生……
僕はワンピースを見つけました
最後に君の両頬を包んで持ち上げて
お別れのキスをする
「ごちそうさまでした」
それだけ言って
僕は静かに席を立つ
……また、会いに来るよ
言葉はいらない
きっともう伝わってるから
「またよろしくお願いしま〜す」
そんな野暮な見送りなんて
聞こえなかったふりをして
僕は館を後にした
#ことばりうむ納涼詩会
#ことばりうむの星
#飯テロ玉手箱

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天雲🌧-アマクモ-
頭ん中も空っぽでフワフワ。
腹ペコ状態、もう限界、
スマホも放り投げたソファー。
でも、見つけちゃったこの店、
カウンター席に座って、
目の前に広がるご馳走、
これって夢?それとも幻?
まず、来たのはとんかつ、
サクサク衣がパリッとして。
中はジューシー、とろけてく、
口の中、幸せが溢れてる。
ご飯はほかほか、つやつや、
味噌汁も具沢山でホッと。
このセット、完璧すぎる、
疲労も悩みも吹き飛んでった。
隣の席の君と目があって、
お互い微笑んで、
この瞬間、最高じゃん、
こんな日常が続けばいいな。
一口食べたらもう止まらん、
全部食べ尽くすまで、
もうちょっとだけ、このまま、
俺だけの揚げ物ディストピア。
#ことばりうむの星 #飯テロ玉手箱
おはようございます。
この間昼飯に食べたもののシェアです。
ちょっと韻踏んでるので楽しめたら良きです笑

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天雲🌧-アマクモ-
バスケットから顔を出す
バター香るカレーは
とろり、とろり、
スパイスの物語を語る
小さなサラダの彩りが
食卓にそっと華を添える
やがて、
すべてが一つになり
空っぽになった器が
幸せの余韻を語る
#ことばりうむの星 #飯テロ玉手箱
#インドカリー

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yjk☁️
君との出会いはついさっきのこと。
スーパーのチョコレートコーナーにひっそりと吊り下げられていたよね。
ミルク味となんちゃらナッツ味があったんだけど、なんとなくミルクを選んだことを今でも覚えているよ。
やっぱり、直感って大事だと思うからさ。
あと、レジで会計してる時に思ったんだけどさ…
君、なかなかやるね♪
いやぁ〜、油断したよ(笑)
そして、僕は君のことをお持ち帰りしたわけなんだけど……
お酒が入っていたせいかな?
なんなのか分からないけれど、君の姿がその……
あと、手にやたらとベタベタ茶色いのが付着したよ。
水分が多いタイプだったのかな?
う〜ん、まぁいいや♪
口に入れた瞬間に、フニャンとした柔らかくなめらかな食感と芳醇なカカオの風味。
絶妙なとろけ方と舌に残る上品な余韻。
そして、一夏の幻影のように消えゆくトリュフ君の希薄な存在感。
まぁ、彼のことはどうでもいいや♪
なかなか、今夜は楽しめたよ。
ありがとう。
#飯テロ玉手箱
#ことばりうむの星
#まるで……きっと、夏の幻影だ

チョコレート
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_.
手書きで書いたタピティー🧋
大きさ不揃いなの突っ込まないでねん!
#ことばりうむの星
#飯テロ玉手箱

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yjk☁️
きみの愛は熱すぎる……
なんでこんな暑いに欲しくなるんだろう?
いや、いいんだけどさ
ぜんぶ夏のせいにできるし……
できれば、ここでキスしたい
もう人目なんて気にしないよ
あつあつな愛を一口で求める君に
つまりは、そんな強情で小悪魔に君に――
ふーふー……
!!……いや、それでも熱い(笑)
#ことばりうむの星
#飯テロ玉手箱

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