ついに、修理から戻ってきた。2本の「BULOVA ACCUTRON SPACEVIEW」。1961年製と、1967年製。正直、修理見積りの連絡をもらった時は、その金額に少し足が止まった。今の自分にとって、決して軽い決断ではなかった。けれど、それでも「直す」以外の選択肢はなかった。この時計には、25歳の僕が詰まっている。背伸びをして、無理をして手に入れた、あの頃の情熱。がむしゃらだった日々の記憶が、文字盤のないこのスケルトンのケースの中に、今も息づいているからだ。アキュトロン。世界初の音叉(おんさ)式腕時計。クォーツでも機械式でもない、電池の力で音叉を振動させて時を刻む、当時の最先端技術の結晶。耳を近づけると、独特の「キーン」というハミング音が聞こえてくる。機械式の「チクタク」とは違う、この唯一無二の鼓動をまた聞きたかった。ただの道具なら、新しいものを買えばいい。でも、25歳の僕が未来の僕に託したこの「思い出」は、修理して引き継ぐことにこそ意味がある。またこれから数十年、一緒に時を刻んでいこう。#Bulova #Accutron #Spaceview #音叉時計