事業の手始めはガソリンスタンドでした28歳で若かったですからスタンドの2階に寝泊まりしまして寝るまで営業していましたガソリンというのは他の商品と違いましてガス欠になったらもう車は走らんわけです昔はスタンドも少なくて深夜にうちに来てねベルを押すわけです私が寝ていても 起きるまでベルを押し続けますそのとき嫌な顔をせずに起きてガソリンを入れて差し上げるわけです中にはタクシーに乗って買いにこられた方もおりますそんなときは一斗缶と一緒にタクシーに乗って行きました困って110番する人もいますそのうちお巡りさんがお客さんを連れてくるようになってねいい宣伝になりましたねこれ嫌々していたらダメなんです叩き起こされて眠いことは眠いのですが気持ちよく起きてさしあげることが大切なんですねそんなある夜夜中に起きてガソリンを入れていましたら"明日でもいつでもいいから 一度 会社に来てほしい"と言われました名刺を見たら大企業の社長さんでした翌日 私が伺ったらすぐさま資材部長を呼ばれ"今後 給油はこの店を使うように"と指示されましたこの一件だけで 当時 私の家族が生活していけるだけの利益が上がりました眠たい時に 一所懸命してさしあげたことに感激してくださってお得意さまができるそうした一つひとつが縁になり人が人を呼んでくださる心からにじみ出る笑顔というのは大切ですね#青木定雄#MKタクシー